核に温度耐性 証明





 山梨大学の若山照彦教授(繁殖生物学)らの研究グループは、高温などの環境に置いたマウスの凍結乾燥(フリーズドライ)精子を使い、子供を誕生させることに成功したと発表した。精子の核に温度耐性があることが証明され、研究成果は、英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(電子版)」に掲載された。

 若山教授はこれまで、室温で1年間保存したマウスの凍結乾燥精子で子供を誕生させることに成功させている。今回は劣悪な環境下でも、精子を保存できるかどうか確認するため、高温と低温の環境下での耐性を調べた。

 高温耐性については、65度、80度、95度の状況下に30分間置いた精子を授精した結果、いずれも子供が誕生。95度で最長6時間加熱した精子でも、子が生まれたという。

 また、低温耐性については氷点下30度の冷凍庫と、氷点下196度の液体窒素で冷やした後、室温に戻す作業を10回繰り返した後で授精。どちらも子が誕生し、急激な温度変化に対する耐性が示されたという。

 若山教授は「哺乳類は極限環境に耐えられないが、精子の核には強い温度耐性があると確認された。災害や地球規模の環境変化など、過酷な状況下でも安全に遺伝子を保存できる可能性を示すことができた」と話している。


引用元:
高温環境の精子マウス誕生 山梨大・若山教授 核に温度耐性 証明(読売新聞)