不妊治療の一種である「体外受精」で、1回当たり50万円以上かかった人の割合が約10年間で2.7倍に増え、治療費の高額化が進んでいるとの調査結果を、NPO法人がまとめた。約2割の人が総額で300万円以上を払っており、治療費負担が増している。

 不妊に悩む当事者で作るNPO法人Fine(東京都)による2010、13年に続く調査で、18年9月〜19年1月にウェブで約1500人が回答した。

 体外受精は、卵巣から卵子を採取して体外で精子と受精させ、子宮に戻す治療。1回の平均費用は「50万円以上」とした人が43%を占め、前々回の10年調査の16%から大幅に増えた。「30万円未満」は半減し13%だった。

 採取した卵子に精子を直接注入する「顕微授精」は「50万円以上」が60%で倍増。不妊治療費の総額は100万〜200万円未満が24%で最も多かった。

 治療では、卵巣を刺激する薬の投与や、子宮などの状態を調べる検査も伴う。Fineの松本亜樹子理事長によると、新しい検査や薬剤が登場した影響で、費用がかさんでいる可能性がある。

 厚生労働省が設けている不妊治療の助成金を申請したことがない人は58%を占めた。理由(複数回答)は「所得制限を超える」が最多の41%で、夫婦合算で730万円までという条件が壁となっている。また、通院治療と仕事との両立の難しさから「働き方を変えた」と答えた人が約半数いた。内訳(複数選択)は退職48%、転職19%、休職13%だった。
 松本理事長は「不妊に悩む人は、よりよい治療を求めて通院先を探す。若い世代で高度な治療を諦めた人も多い。高額化が進むと、限られた人しか受けられなくなってしまう」と懸念する



引用元:
「体外受精」は1回50万円以上 不妊治療費が高額化(エキサイトニュース)