家計内のお金の流れは「収入」「支出」「資産」「負債」の4つの視点で考えると見えやすくなります。今回からは、「支出」のうち、教育関連費についてお伝えしています。

教育費として支出が発生する、最初のイベント「妊娠が分かったとき」について、ポイントを整理していきます。また、ファイナンシャル・プラニング上では、妊婦健診から出産費用、産休・育休・職場復帰まで、大まかなお金の流れをイメージしていくことになります。

その初めとして、今回は妊婦健診について主に見ていきたいと思います。
妊娠が分かったら、まず妊婦検診を受ける

こんな状況を想定してみましょう。結婚後も会社で働いていて、あるタイミングで妊娠していることが分かりました。産婦人科に行ったり、役所の保健センターなどで情報を集めたり、妊婦として必要なことをたくさん聞くことになりますよね。

妊娠が分かったら、最初に読んでいただきたい冊子があります。

厚生労働省の都道府県労働局が発行している『働きながらお母さんになるあなたへ』です。妊婦さんにとって、就労面だけでなく、お金の面でも、とても大切な情報がたくさん載っています。FP事務所でも、妊娠された奥さまのいる家庭からのご相談の際に、活用しています。

この冊子でも紹介していますが、妊娠が分かったら、まず、妊婦健診を受ける必要があります。

妊婦健診は「妊婦健康診査等」の略で、各自治体で設けられている制度です。最寄りの産婦人科などでお母さんの健康状態や、赤ちゃんの発育状態をチェックしてもらったり、保健指導を受けたりすることができます。

妊娠初期〜23週までは4週間に1回、妊娠24週から35週までは2週間に1回、そして、妊娠36週から出産までは1週間に1回と、妊婦健診の目安があります。
妊婦検診の助成と会社における就労中の配慮

妊婦健診においては、自治体ごとに助成制度が設けられています。なんの助成かというと、健診にかかる費用を一部助成してくれるというものです。自治体によって金額が異なりますが、例えば川崎市の場合、平成30年時点で以下のようになっています。

〔川崎市の妊婦健診助成券〕
○2万1000円券×1回
○8000円券×3回
○6000円券×2回
○4000円券×8回

川崎市の場合、助成額の1回当たりの平均額は6000円程度のため、家計的には、妊婦健診の助成額が1回当たり6000円ぐらい補填(ほてん)されるとイメージしておくといいかもしれません。助成額や助成方法は、自治体ごとに違いますので、詳しくはお住まいの自治体へお問い合わせください。

また、妊婦健診で、お医者さんから指導を受けた場合は、勤務先にその指導内容をしっかりと伝えるようにしましょう。そのときにお医者さんに書いてもらう用紙が「母性健康管理指導事項連絡カード」です。

例えば、妊娠中の通勤緩和や休憩時間の延長、勤務時間の短縮、作業の制限、休業などの指導を受けた場合、この用紙に指導内容を書いてもらい、会社に提出することで就労について会社が配慮してくれるようになっています。

昨今、働き方改革が叫ばれていますが、働く女性にとって妊娠は、職場との間で初めて経験する子供に関わるライフイベントと言えます。実際の職場環境では、事業主と社員・従業員の相互理解があって始めて機能するような気もしますが、時代は徐々に変わりつつあります。

妊婦健診の指導内容にもとづき、適切に対応してもらうよう会社に伝えることは必要なことです。国や自治体の制度はしっかり活用し、人生の節目でちゃんと役立てるようにしましょう。次回は、産休に関するお金についてお伝えしていきます。

出典:川崎市 妊婦健康診査

執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

引用元:
妊娠が分かったら? 妊婦健診を受けたときの助成って?(ファイナンシャルフィールド)