長野県白馬村は今月から、妊娠中の母親がスマートフォンやパソコンを使って産婦人科医に無料で相談できるサービス「産婦人科オンライン」を県内の自治体で初めて始めた。村内には産婦人科医院がないため、大町市や長野市の病院などに約30分〜1時間弱かけて行く必要があった。村は「自宅で利用できるので、妊婦や小さい子どもがいるお母さんが気軽に相談できる」と利用を呼びかけている。【安元久美子】
利用できるのは平日午後6〜10時で、1回10分で予約制。テレビ電話や無料通信アプリ「LINE(ライン)」でメッセージや写真、動画をやりとりしながら相談できる。産婦人科医や助産師が相談に応じ、外国人の母親向けに英語でも対応する。利用には村民専用のホームページでの登録が必要。村で7月から先行実施していた同様のサービス「小児科オンライン」と合わせ、登録者は今月14日現在で94人いる。
村から委託を受けてサービスを提供する「キッズパブリック」(東京都千代田区)の代表で小児科医の橋本直也さん(34)によると、サービス開始のきっかけは4年ほど前。勤務していた都内の病院に大腿(だいたい)骨を骨折した3歳の女児が運ばれ、若い母親が気が動転した様子で「私がやってしまった」と虐待を告白した。母親は周囲に悩みを相談できずに追い詰められていたといい、こうした現状を改善しようと2015年に同社を起こした。出産後だけではなく妊娠中からサポートする必要があると考え、小児科に加えて産婦人科の相談も受け付けることにした。
白馬村子育て支援課は「お母さんたちからすれば産婦人科の病院が身近にあった方がいいが、少子化で新たな開設は考えにくい。こうした現状を踏まえたサービス」と説明する。産婦人科医は全国的に不足しており、大町市立大町総合病院でも昨年、常勤の産婦人科医師の退職によって出産の取り扱い継続が一時危ぶまれる事態になった。キッズパブリックの産婦人科医、重見大介さん(32)は「オンラインサービスで、産婦人科医師と接する機会の地域格差を無くしたい」と語った。
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LINEで産婦人科に無料相談も(@niftyニュース)