今年、全国的に流行している風疹。患者数は去年の25倍、2300人を超えました。妊婦が感染すると胎児に障害が残る恐れがあるとされ、厚生労働省は東京などに続き、大阪にも対策強化を呼びかけました。

 「前週に比べ全体で151例増加し、累積いわば合計で1103例となっています」(厚生労働省・根本匠大臣 今年10月)

 今年、全国的に猛威をふるっている「風疹」。発熱・発疹などを伴う風疹は、妊婦が感染すると胎児に心臓病や難聴などの障害が出る恐れがあるとされています。国立感染症研究所によりますと、今年の患者数は全国で2313人となり去年(93人)に比べて25倍。大流行した2013年以来5年ぶりに2000人を超えました。

 厚労省は、患者数が多いために対策強化を求める通知を10月の東京都などに続き、今月7日に大阪府と福岡県に出しました。妊娠を希望する女性や同居家族に免疫があるかを調べる「抗体検査」と、「ワクチン接種」を推進するよう求めています。

 「時間をかけることなくスピード感をもって対応していきたい。(感染した)結果が甚大ですので早め早めに受けやすい体制を早急に確立していきたい」(大阪市 吉村洋文市長・11月)

 5年前の大流行時と同様、今年の風疹患者の8割は男性で、ほとんどが30代〜50代。この世代は子どもの頃、ワクチンの定期接種の対象でなかったなどの理由で抗体を持っている人の割合が女性や他の世代と比べて低いのだといいます。大阪市では妊娠を希望する女性や配偶者などを対象に無料で抗体検査を行っていて、平日に検査を受けられない人のために土曜日にも実施しています。

 「嫁さんがいま妊娠していて。(風疹が)流行っているみたいで子どもに影響があるということで予約させてもらいました」(男性)
 「事前に受けにいかなあかんと思って、いろいろ調べていて、結構普通の病院で受けたらお値段かかるので、よかったと思います」(女性)

 大阪市では今月はすでに予約が埋まっていますが、来年1月分の予約を今月17日から始めるということです。

引用元:
「風疹」拡大で大阪でも対策強化“ワクチン接種を” 患者数去年の25倍、8割は男性(毎日放送)