◇国立循環器病研究センターなどのチームが発表
おなかの赤ちゃんの心臓の機能が弱まる「胎児心不全」に3種類のたんぱく質が関わっていることが分かったと、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)などの研究チームが米医学誌で発表した。これらは胎児から母体へも運ばれるため、母親の血液検査で発症の有無を判定できる可能性がある。
同センターによると、胎児心不全は1万人に1〜2人が発症する。重症の場合は生命維持のため帝王切開で早く出産させる必要が生じ、中〜軽症では妊娠を続ける方が胎児の成長に良いとされる。しかし、母体や胎児に負担をかけず、客観的データで診断できる検査法は確立していない。
研究チームは、心疾患が見つかった胎児50人(うち6人が心不全)と正常な胎児50人について、妊娠28〜33週に採取した母親の血液を調べた。その結果、心不全の6人の母親の血液中で、サイトカインと呼ばれるたんぱく質3種類の量が目立って変化していた。
この3種類を指標にすれば、軽い負担で重症度も判別できる可能性がある。同センター再生医療部の細田洋司室長は「さらに多くの症例で確かめたい。帝王切開と妊娠継続のどちらがいいか区別できれば、不必要な早産を減らせる」と話す。【渡辺諒】
引用元:
胎児心不全にたんぱく質関連 母体血だけで判定に道(毎日新聞)