風疹」ワクチンと「歯」の治療は妊娠前の今がベストタイミング!

妊娠前の早目の治療が安心です。


いつかママになりたいけれど、まだ先のこと!と思っていませんか??実は妊娠前こそが、ママになる日のための体作りの適齢期。今こそ将来に備えて、自分の体を見直すチャンスです!



不妊や流産、生まれてくる赤ちゃんに悪い影響を与える病気の中には、妊娠してからでは治療できないものも。妊娠前の早めの治療が安心です。

今回は、妊娠前の今こそ頭に入れておいてほしい、予防ケアのお話。
事前の準備でいつ妊娠をしても安心

風疹のワクチンは十数年有効



妊娠中怖いのは、生まれてくる赤ちゃんに悪い影響を与える病気にかかること。その代表的なものが風疹です。

「妊娠中に風疹にかかると、目や耳、心臓などに病気や障害のある赤ちゃんが生まれる危険性が高いと言われています。風疹のワクチンを接種後2ヵ月は避妊が必要です。風疹は多くの方がワクチンを打てば十数年抗体が持ちます。10年以内に妊娠を考えているなら、ぜひ今ワクチン接種を検討しましょう。同時に、赤ちゃんの奇形のリスクを下げるために、妊娠前からの摂取が必要な葉酸などもwith読者世代こそ摂っておくことをおすすめします」(瀧澤芳子先生

【さらに詳しく!風疹のこと】

抗体がもし無いのなら打つべきは今!


風疹のワクチンを接種後、2ヵ月は避妊する必要があるので、妊娠を考えるなら早めの接種がおすすめです。子どもの頃に風疹のワクチンを受けていても月日を経て抗体価が下がっている場合も。妊娠を考えているならまずは風疹の抗体があるかどうかの検査を。抗体が無いとわかったら、風疹のワクチンを接種しましょう。1度打てば十数年は抗体が持つので、10年以内に妊娠を考えているなら、打つべきは今!

POINT

風疹とはしかがセットになった「MR」というワクチンも。検査や予防接種は自治体の助成を受けられる場合が多いので、確認を!
他にもある、妊娠前にぜひ受けてほしいもの

妊娠とは関係がなさそうに思えるけど……、「歯周病が流産の原因になることも」と、瀧澤先生。

「妊娠中でも局部麻酔はできるので、歯の治療自体はできます。ただ、妊娠すると虫歯になりやすく、歯周病が悪化しやすいのです。この歯周病が流産の原因になるとも言われています」

そのほかにも不妊の原因になる、クラミジアや淋菌などの性病。生理痛のひどい人の中には、不妊の原因の一つと考えられる子宮内膜症が潜んでいる場合も。妊娠前に検査や治療をしておけば、予想外な妊娠でも、母子ともに安心です。)


【さらに詳しく!歯のこと】

歯周病が流産につながることも!


妊娠中に免疫力が落ちて悪化しやすい歯周病。この歯周病が原因で流産をしてしまうこともあるそう。たくさんの血管が通っている歯茎から歯周病菌が全身に入ると、体はサイトカインという物質を出して菌と戦おうとします。このサイトカインが分泌されると子宮の入り口がやわらかくなり早産の原因に。また、赤ちゃんや胎盤に細菌が入っていくと、流産してしまうことにもつながります。そのため歯周病治療はぜひ妊娠前に!


POINT


妊娠すると自治体から歯科健診クーポンが交付されてくるほど、歯は大事。妊娠中も治療はできますが、事前に治療をしておけば安心。
【ここをCHECK!】

自治体によっては補助金が出る場合も!


自治体によっては「19歳以上の妊娠を予定または希望する女性」を条件に、風疹の抗体検査やワクチン接種などの補助金を出してくれます。また、同居の家族に妊娠希望の女性や、風疹ワクチン抗体価の低い妊娠女性がいる方などという条件で、パートナーにも助成金が出る自治体も。パートナーと将来を考えているのなら、一緒に事前検査を受けるのもよい方法です。


【例えば、東京都港区の場合……】
子宮頸がんの原因とされるウイルスの感染状態を調べるHPV検査を30代の3の倍数、30、33、36、39歳の人に、補助金を出しています。
お話を伺った方

産婦人科医 瀧澤芳子先生


高輪台レディースクリニック副院長。10ヵ月の子を持つ母として、妊娠前〜出産後など、さまざまなステージの女性の悩みに応える。

引用元:
妊娠してからでは遅い!今がベストタイミングの予防ケア[with](講談社 JOSEISHI.NET)