日本人女性の11人に1人※がかかる」とされる乳がん。乳がんで亡くなられた著名人のニュースなども多く、危機意識が高まっているという人も増えていることだろう。

そこで今回、健康情報サービス『ルナルナ』によって実施されたこの5年間での乳がんについての意識変化と、未受診の人が感じている検診へのハードルについての調査結果が届いたので、早速、紹介していたい。

※:国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」最新がん統計より
8割近くの女性が乳がんについて日ごろから意識している!理由のトップは「乳がん報道」

まずは、日ごろ乳がんについて意識したり、不安になることがあるかを聞いたアンケートにおいて、「ある」と回答した人は全体の77.3%。5年前の同じ質問では72.0%だったため、5ポイントほどの増加となった。

また、乳がんについて意識したり不安になることが「ある」と回答した人に対してその理由を聞いたアンケートにおいて、1位は「テレビや雑誌などで乳がんの報道をみて」で72.8%という結果に。この回答は2位以降の「年齢とともになんとなく」48.5%、「乳がん経験者が周りにいる」32.6%、と比較しても特に高いパーセンテージを記録した。

ここ数年、著名人の乳がん闘病に関する報道が多く、その人たちからのメッセージや闘病生活の様子が強く印象に残り、女性にとってより身近な病気として意識するきっかけとなっているのかもしれない。
乳がん発見の重要なきっかけとなる「セルフチェック」。6割以上が経験済み!

多くの女性が意識している乳がんだが、病気について知っていることを聞いてみたアンケートでは、9割以上の人が「自己検診(セルフチェック)、定期健診が早期発見につながる」と答えており、セルフチェックの有用性は広く知られていることがわかる。

では実際にセルフチェックをしたことがある人はどのくらいいるのだろうか。こちらも5年前の調査と比較してみると、セルフチェックを行ったことがある人は5年前の59.1%から今年は63.6%となっており、増加傾向となった。

また、セルフチェックの方法を知っているかについての質問には58.7%が「知っている」と回答し、5年前から大きな変化はみられなかった。
チェックタイミング:月経が終わって4〜5日経った頃。(閉経後の人は、毎月、日を決めて行おう)

知らないという方も多かったので、今回、セルフチェックの方法を紹介していく。

@鏡の前で・・・

両腕の力を抜いて自然に下げ、左右の乳房の大きさや形に違いがないか、どこかにへこみやひきつれがないか、乳首がへこんだりただれたりしていないかを調べる。両腕を上げた状態でも同様に調べよう。
Aあおむけになって・・・

折ったタオルか枕を背中の下にいれ、左手を上にあげて頭の下に置く。右手の指をのばしてそろえ、左の乳房の乳首から胸の中央部に向かって柔らかくすべらせるようにしてしこりの有無を調べる。上から下までまんべんなく行おう。
Bあおむけになったまま…

次に左腕を自然な位置に下げて、乳房の外側の部分をわき側から内側に向かって指をすべらせて調べる。右乳房も同様に行おう。
C起き上がって…

右手の指をのばしてそろえ、左のわきの下にいれてしこり(リンパ節の腫れ)の有無を調べる。右のわきの下も同様に行い、最後に左右の乳首を軽くつまんで、血液の混じった分泌物が出ないかどうかを見る。

5年で最も変化があったのは乳がん検診率!40歳以上はなんと8割近くが受診

厚生労働省は、40歳以上の女性を対象に2年に1度の乳がん検診を推奨しているが、国内の受診率は44.9%※2と半数にも満たない状況で、欧米諸国が70〜80%の高い受診率を維持していることと比較しても極めて低い実情がうかがえる。

そのような背景の中、この5年で検診率に変化が見られた。「乳がん検診を受けたことがありますか」という質問に対して、「ある」と回答した人は全体で47.9%と、5年前の34.7%と比較すると10ポイント以上向上しているという結果に。内訳としては、国としても検診が推奨されている40歳以上において、なんと8割近くの女性が乳がん検診を経験しており、多くのユーザーが自分のカラダときちんと向き合っていることが伝わってくる。

乳がん検診のハードルとは?未受診者の声に耳を傾けると…

続いて、今回の調査で、乳がん検診を受けたことがないと回答した人にその理由を尋ねたアンケートでは、「行きたいとは思うが、なんとなく行きそびれている」が最も多く49.7%だった。ほかにも、検診自体への抵抗意識や費用の負担がネックとなっているケースも少なくなく、疾患に関する意識啓発や経済的なサポート体制の必要性を改めて考えさせられる結果となった。

しかし、検診自体の負担と、実際に乳がんになってしまってからの肉体的・精神的・経済的負担を考えてみると、そのダメージは後者の方が大きいことは明らか。検診経験者からは「一度検診を受けると怖さがなくなった」「定期的に受診しようと思った」という自由回答が寄せられたように、最初にほんの少し勇気を出すことが、その後の安心感や病気に対する意識の向上につながるのかもしれない。検診推奨年齢の40歳を迎えたら、未来の自分を守るためにも乳がんを自分事として捉え、積極的に受診してほしいところだ。

乳房の手術への抵抗は減少傾向。再建環境は進歩している!

最後に、乳房の手術についてもアンケートが実施された。乳がんの治療では、がんの進行状況や治療方針などにもよるが、手術によってがんを取りきることが基本とされており、手術には乳房を残すものと、乳房を全部切除するものがある。

しかし、乳房は女性のカラダにとって象徴的な部位であり、その部分を喪失することで女性としての自己価値が低下してしまったように感じる人も少なくないようで、乳房にメスを入れるという決断はやはりとても勇気がいるものだということは想像に難くない。手術に関する意識は5年前と変化があったのだろうか?

乳房の手術に対してネガティブな印象を持つ人は「抵抗を感じる」、「やや抵抗を感じる」を合わせると約8割という結果に。ただ、5年前に同じ質問がされた際は、「抵抗を感じる」、「やや抵抗を感じる」と回答した人の合計は9割以上だったことからも、手術への抵抗は10ポイントほど減少傾向にあることがわかる。

乳房をアイデンティティのひとつと考える女性も多いことから、手術についての受け止め方も人それぞれのようだが、例えば乳房の再建手術には一部健康保険適用が進んでいたり、再建技術も進化していたりと、その環境は変わってきている。

最近では手術の形跡がわからないほどきれいに再建することもできるようで、このような再建技術の進歩や選択肢の広がりが、乳がんになっても以前と同じような生活を送りたいと望む女性のサポートに今後よりつながることを願うばかりだ。

※ 2018年の調査実施時期 : 2018年9月28日〜10月1日、調査方法および人数 : 『ルナルナ』にて10代〜50代以上の女性 20,128名
※ 2013年の調査実施時期 : 2013年9月〜9月  調査方法および人数 : 『ルナルナ』にて10代〜50代以上の女性 1,958名

出典元:株式会社エムティーアイ

構成/こじへい

引用元:
自宅でできる「乳がん」セルフチェック法(@DIME)