インターネットを活用した遠隔健康医療相談サービスを手掛けるKids Public(キッズパブリック、東京都千代田区)は11月1日、妊婦向けの新サービス「産婦人科オンライン」を始める。出産に関する悩みなどが原因とされる産後鬱による自殺が増えているが、このサービスを担当する産科医の重見大介氏は「妊娠中から細かなケアができれば、産後鬱の発症を減らせるのでは」と話している。
産婦人科オンラインは、妊娠中の女性と産後2年以内の母親を対象に、妊娠中もしくは出産直後の育児に関する心がけや悩みなどの相談に、同社が契約する産婦人科医や助産師が答える。
スマートフォン上の無料通話アプリを通じて、相談を申し込む。動画での相談が基本だが、相談の内容から男性の医師には面と向かって話しにくい場合は、文章形式や音声だけの相談も可能だ。スマホのない人にも対応できるよう相談専用の電話番号も別途用意する。
サービス開始に当たり、試験サービスを2月から実施し、累計120件の相談申し込みがあった。このうちの61件で実際に相談が実施された。なかには海外在住者からの相談もあったという。
キッズパブリックは2016年から、子育てに関する相談サービス「小児科オンライン」を実施しており、新サービスとの連携で妊娠から子育てまでの切れ目ない相談対応が実現する。
同社は、このサービスを企業の健康保険組合などに新たな福利厚生のサービスメニューとして販売。女性従業員数や、子育て世帯数などを基に年間の利用額を個別企業ごとに見積もる。
人口当たりで見ると、分娩(ぶんべん)室を持つ医療機関の産婦人科医の数は地域間でばらつきが大きく、特に地方や東京近郊の自治体では非常に少ない傾向にある。また、妊婦向けのカウンセリング体制が十分整備されていないため、直接、治療とはほとんど関係ない内容の相談で産婦人科医の元を訪れ、医師が本来必要な医療を十分提供できないケースも少なくない。
産婦人科オンラインの登場により、カウンセリングと医療との分業体制の確立が図られれば、医療現場の負担軽減に役立ちそうだ。
引用元:
キッズパブリック、妊婦向け遠隔相談サービス 産後鬱軽減へ妊娠中からケア(SankeiBiz)