現在開催中のニューヨーク映画祭に出品されているNetflix映画『プライベート・ライフ』(10月5日 配信開始)について、女優のキャスリン・ハーン、モリー・シャノン、ケイリー・カーター、そしてタマラ・ジェンキンス監督が、10月1日(現地時間)、ニューヨークのリンカーン・センターのウォルターリード・シアターで行われた記者会見で語った。


 本作は、映画『マイ・ライフ、マイ・ファミリー』のジェンキンス監督がメガホンを取った、不妊治療が題材のコメディー映画。長年に渡り不妊治療を試みてきたリチャード(ポール・ジアマッティ)&レイチェル(キャスリン)夫妻は、ある日、居候をしにきた姪のセイディー(ケイリー)に卵子提供者としての協力を求めるが、やがてその決断が思わぬ方向に発展していく。モリーは、セイディーの母親シンシアを演じている。


 今作について、核心にある部分は、わたし個人の体験によるものと明かしたジェンキンス監督。「わたしと夫は受精過程まで、さまざまな体験を経てきたの。事実は、映画の内容とは多少異なるけれど、似たような経験をしていて、今はわたしたちには8歳の子供がいるわ。ちなみに、For Miaと娘にささげる映画としてクレジットしてあるけれど、今作は娘の話になっているわけではないわ。わたし自身は、結婚生活においてのミッドライフ・クライシスに興味を持って今作を描いたの。もっとも、わたし自身がこの受精過程を経験したときは、これを題材にしようとは思わなかったけれど、わたしの周りには似たような体験をした友人がたくさんいて、そこでようやく、この題材に興味を持って脚本を書いたというわけよ」。


 ジェンキンス監督いわく、仕草や動作においては即興的な部分があったが、セリフに関しては即興的な部分は少なかったという本作。モリーは「わたしたち俳優陣は、この素晴らしい脚本に応えるために、それにふさわしい演技をするだけだったの。セリフに関しては決められていたけれど、演技に関しては自由があって、うまく表現することだけに注意を払っていたわ」と語る。また、若手のケイリーは「ある日、わたしのキャラクターについて、タマラがメッセージをたくさん送ってくれたの。そのシーンをできる限り的確に演じたいと思っていたから、次のシーンがセットアップされるまで、タマラと一緒にセットを20分間も歩き回って、(シーンについて)話し合ったわ。内容を曲解しないようにしてくれたのは、信じられないくらい良いことだったわ」とジェンキンス監督に感謝した。



撮影3週間前に降板した別の女優の代役として抜擢されたというケイリー・カーター

 キャスティング・ディレクターから「主役には、キャスリン・ハーンが完璧だと思う」と薦められ決めたというジェンキンス監督。キャスリンをニューヨークに招待して顔合わせしたそうだが、「タマラは極上のイタリアンレストランに連れて行ってくれたけれど、そこでは脚本に関してはそれほど話さずに、お互い探りを入れていたの。そのとき、わたしには他のプロジェクトもあったけれど、タマラのオフィスで話をして、あまりに素晴らしい脚本だったから、(出演への)願いを込めながら、わざとオフィスにわたしの残り香を漂わせといたわ。その香りのおかげか、キャスティングされたわ(笑)」と冗談交じりに振り返った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


引用元:
不妊治療がテーマの話題のコメディー映画、キャストらが語る(シネマトゥデイ)