SIDS(乳幼児突然死症候群)という言葉をご存じでしょうか。

乳幼児が何かしらの原因により何の予兆もないまま死に至る原因不明の病気と言われています。昨日まで元気にしていたわが子が突然死んでしまうのです。

こんな悲しいことから愛するわが子を守るためにママが知っておきたいことを、医学博士川上先生の監修のもとご紹介します。




【INDEX】

SIDSとは?
SIDS予防のために注意したい3つのこと
(1) 1歳まではあお向けで寝かせましょう
(2)できるだけ「母乳」で育てましょう
(3)赤ちゃんの前での「喫煙」はNG!



SIDSとは?

SIDSとは乳幼児突然死症候群とも言われ、何の予兆や既往歴もないまま乳幼児が死に至る原因のわからない病気です。

厚生労働省のデータによると、平成28年には109名がSIDSによる死亡とされ、乳幼児の死亡原因の第3位と高い数値となっています(※1)。

2〜6ヶ月の子が発症しやすく、1歳を超えての発症は稀と言われています(※2)。

現在もはっきりとした原因が解明されていませんが、今のところ中枢性防御反射が未成熟であることによって乳幼児に通常見られる睡眠時のごく短時間の無呼吸や呼吸リズムの不整から抜け出ることができなくなり、死に至るとの考え方が有力です。


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SIDS予防のために注意したい3つのこと

原因が正確に確定されていないものの、厚生労働省の調査によると、これからご紹介する3つのポイントを守ることで、SIDSの発症率が低くなるとされています(※1)。

(1) 1歳まではあお向けで寝かせましょう

SIDSは、うつ伏せ、あお向けのどちらでも発症します。しかしながら、うつ伏せ寝の方がSIDSの発生率が高ため、医師が「うつぶせ寝が必要」と指導した場合以外は、あお向けで寝かせるよう厚生労働省のガイドラインでは勧められています。



(2)できるだけ「母乳」で育てましょう

人工乳がSIDSの原因だという調査結果はいまのところありません。しかし、母乳で育てられているお子さんの方がSIDSの発生率が低いという調査結果がでています。

そのため、厚生労働省のWebページには「できるだけ母乳育児にトライしましょう」と書かれています。



(3)赤ちゃんの前での「喫煙」はNG!

たばこは、妊娠中から赤ちゃんの呼吸中枢に対して影響を及ぼすと言われています。そのため、妊娠中と赤ちゃんの前での喫煙は控えましょう。

また、お父さんも同様に妊娠中のお母さんの前での喫煙や赤ちゃんの前での喫煙は控えましょう。



以上のようにまだ原因は解明されていないSIDSですが、実際に存在する危険でアリ、家庭でほんのちょっと配慮するだけでその死亡率を低くできます。

愛するわが子を守るために、今日からほんの少しでも意識して取り組んでみてはいかがでしょうか。



【監修者・医学博士 川上智史 先生のコメント】




乳幼児突然死症候群は年々減少はしてきているものの、未だ年間100名近くが亡くなっています。厚生労働省の調査によると日本ではおおよそ6,000〜7,000人に一人の割合で発症し、生後2ヶ月から6ヶ月に多いのが特徴ですが、1歳以上で発症することもあります。原因が不明なだけにいつ何時引き起こされるかわかりません。前述した対処方法を実践し、乳幼児突然死症候群のリスクを減らすようにしましょう。


引用元:
【医学博士監修】赤ちゃんの突然死を避けたい!乳幼児突然死症候群「SIDS」とは?(It Mama)