不妊の不安や悩みは、なかなか他の人にはわかってもらえないものです。

世の中には沢山の不妊対策情報が溢れていますが、難しすぎるものや信じていいのかわからないものも沢山あります。

そこで不妊治療に長く取り組み多数の著書もある産婦人科医の原利夫先生に、不妊治療の基礎について、なるべくわかりやすく教えていただきたいと思います。

今回は“不妊と妊活を考えるに当たって3つの大事なこと”を教えていただきました。




【INDEX】
▼不妊とは?
▼原因1:妊娠せずに月経が続くことは身体に負担をかける
▼原因2:現代は初潮年齢が下がり、初産年齢が上がっている
▼原因3:身体と一緒に卵子も老化している
1カ月で減る卵子の数:1,000〜2,000個
1回の排卵に備える成熟卵の数
▼妊娠の可能性はいつでもあるけど、妊活は早いほうがいい

▼不妊とは?

これまでは、毎週セックスするような正常な夫婦生活があって、特に避妊していないのに2年以上妊娠していないことを不妊症と呼んでいました。

近年は晩婚化も考慮して、1年以上妊娠しなかったら不妊と考えて治療を始めることをおすすめしています。


はらメディカルクリニック 原利夫 院長

▼原因1:妊娠せずに月経が続くことは身体に負担をかける

月経はおよそ28日周期で訪れ、受精卵を受け入れるために厚くなった子宮内膜が経血となり、体外に排出されます。

月経が終われば、再度子宮内膜を厚くして妊娠に備えます。

このサイクルは妊娠するまで繰り返されますが、実は月経がくるたびに、子宮や卵巣には大きな負担がかかっています。

妊娠している間は月経が止まるので、その間に子宮を休めることができます。 考え方によっては、月経が継続している状況は女性の身体にとってよくないとも言えます。



▼原因2:現代は初潮年齢が下がり、初産年齢が上がっている

昔と現代では、女性の身体の成長過程も、人生の歩み方も大きく変わってきています。

1940〜50年生まれの女性は、平均で14歳ごろに初潮を迎え、25歳ごろに初産を経験していました。初潮から初産まで約9年となります。

一方1970〜80年生まれの女性は、平均で12歳ごろに初潮を迎え、30歳ごろに初産となっています。初潮から初産まで約18年で2倍に延びています。

初潮から初産までが長期化した現代の女性は、それだけ身体に大きな負担がかかっていると言えます。


初潮年齢と初産年齢の変化
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▼原因3:身体と一緒に卵子も老化している

女性の卵子は、出生時に一生分の卵子の元(卵胞)をもって生まれ、生涯を通してそれを使って排卵していきます。毎日新しい精子が作られる男性とは違うのです。

卵子は身体の老化に伴って、一緒に老化していきます。外見や血液年齢が若い人も、卵子は実年齢と同じだけ老化しているのです。

卵子が老化しても妊娠することはできますが、受精卵が分割・着床しにくくなる、卵子の遺伝子情報が欠損しやすくなるなどリスクが増えていきます。


年齢と体内の卵子の数の変化
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1カ月で減る卵子の数:1,000〜2,000個

卵子の元になる「原子卵胞」の数は思春期に10万個程度となり、そこから毎月1,000個から2,000個にホルモンが届き、成長を始めますが、その多くが成熟しないまま消えていきます。

1回の排卵に備える成熟卵の数

1回の排卵で使える卵子の数は加齢とともにどんどん減っていきます。

思春期〜34歳頃までは3〜18個の卵胞のうちから1個が排卵します。 35歳以上では、3〜5個の卵胞のうちから1個が排卵します。

元になる卵胞の数が多いほうが、卵子の質の面で有利になります。



▼妊娠の可能性はいつでもあるけど、妊活は早いほうがいい

現代の女性が妊娠しにくい原因の多くは、女性の年齢にあると考えられます。 もちろん、若い方でも別の原因で妊娠しにくい場合もありますが、多くの人は年齢が大きな壁になります。

何歳になっても閉経していなければ妊娠できる可能性があります。

ただ、妊娠適齢期は18歳から32歳となっており、35歳を境に卵子の老化が進み、女性ホルモンの分泌量が減少する傾向があります。

妊娠を望むなら、自分の年齢や身体の状態をよく見極めて、一番妊娠しやすい状態を維持しましょう。そのためには、規則正しい生活やストレスが少ない生活も大切です。


引用元:
【産婦人科医が語る】不妊の3つの原因と「妊活が早いほどいい」理由(It Mama)