「早く食べなさい!」「着替えなさい!」「歯磨きしなさい!」ママの期待通りに動いてくれない子を前に、何度も、そう声をかけてしまうことがありませんか。

そして、多くのママが、「いちいち言われなくても、もっと自分から取り組んでくれたらなあ」と、思うのではないでしょうか。

この記事では、18年間様々な立場から子育てに携わり、米国発「ポジティブなしつけ講座」の認定講師でもある筆者が、幼児がより主体的に“ルーティン(日課)”へと取り組む工夫についてお伝えします!



【INDEX】
▼「ルーティン・チャート」を子どもと一緒に作ってみましょう
▼「ルーティン・チャート」の作り方
▼“命令・指示”から“質問”へ

▼「ルーティン・チャート」を子どもと一緒に作ってみましょう

“ルーティン・チャート”とは、日々繰り返す「日課(ルーティン)」を表したチャートをいいます。

ルーティン・チャートを一緒に作ることで、子どもは、以下のような気持ちを育むことができます。

(1)自分は家族の大切な一員

“お客さん”のように、周りからしてもらうばかりではなく、また、させられてばかりの“無力な存在”でもなく、自分も責任のある家族の重要な一員という気持ちが育まれます。

(2)「自分でできる!」という自信

自我が芽生え始めた幼児の「自分でしたい!」「自分でできる!」という気持ちが満たされ、自信へとつながります。



▼「ルーティン・チャート」の作り方

ルーティン・チャートを作る際、最も大切なのは、子ども自身が「自分で作った!」と感じられること。ですから、ママ主導で仕上げてしまわないよう、注意したいです。

例えば、まずは、寝る前のルーティン・チャートから始めてみましょう。


手順1.「寝る前には、何をするかな?」と聞いてみます。
手順2.文字がまだ書けない場合は、子どもが言うことを聞き取り、代筆します。
手順3.文字の隣に、お風呂の様子や歯ブラシなど、絵を描いてもらいましょう。難しい場合は、ママが描き、子どもに色を塗ってもらうのもいいです。
また、その子が実際に、日課に取り組む様子を写真に撮るのも方法です。
手順4.話し合いながら、それぞれの日課を順番に並べ、番号をふり、チャートにします。
手順5. 出来上がったルーティン・チャートを、居間やダイニングルームなど、子どもの目につきやすい場所に貼りましょう。


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こうして、朝起きてから出かけるまでや、幼稚園や保育園から帰宅し夕飯までなど、日常の様々な場面でのルーティン・チャートを作ってみましょう。



▼“命令・指示”から“質問”へ


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「歯磨きしなさい!」など、「〜しなさい!」と命令や指示を出したくなったら、その代わりに、「次は何をするんだったかな? チャートはどうなってる?」と質問してみましょう。

子どもは、ルーティン・チャートを「自分で作った!」という気持ちが強いほど、よりチャートに従おうとするものです。

また、時々、チャートを作り直してみます。新たな思いや気持ちを込めたルーティン・チャートに、日常生活もリフレッシュした気持ちになりますよ。

ルーティン・チャートを活用し、幼児期から、周りの物事へと主体的に取り組む姿勢を培ってあげたいですね。


引用元:
【イヤイヤっ子対策】主体性を育む「ルーティン・チャート」の作り方&活用法(It Mama)