転んで泣くお友だちの背中をなでなでする子。輪に入りたそうなお友だちを「おいでよ!」と誘ってあげる子。

多くのママがこうした「相手の気持ちの分かる優しい子に育ってほしい……」と思うのではないでしょうか?

このような他者の思いや気持ちを推し測ることのできる力を、“心の理論(Theory of Mind)“といいます。

この記事では、人類学を学び、18年間様々な立場から子育てに携わる筆者が、赤ちゃん時代からできる“心の理論”の発達を促進する関わり方をお伝えします!

長岡真意子


【INDEX】
▼「心の理論」はコミュニケーション力の土台
▼「心の理論」の発達を促す関わり方とは?
▼赤ちゃん期・幼児期に「心の理論」の発達を促す話しかけって?
(1)発声に反応してみせる
(2)赤ちゃんが興味を持つものに反応してみせる
(1)絵本の登場人物や出合った人々について話し合う
(2)過去の出来事で思ったこと感じたことを話し合う
(3)ごっこ遊び

▼「心の理論」はコミュニケーション力の土台

他者が何を考え、どう感じているかを推測する“心の理論“とは、他者とのコミュニケーションの土台となる力です。(*1)

例えば、「お友だちが嫌がっているから、これ以上、この言葉は言わないでおこう」、もしくは、「お友達が喜んでいるから、この玩具をもっと使わせてあげよう」など、まずは相手の思いや気持ちを理解することができなければ、他者とのコミュニケーションは成り立ちません。

そして、こうしたコミュニケーションの土台となる“心の理論“の発達には、特に乳幼児期の大人の関わり方が、とても大切と分かっています。(*2)



▼「心の理論」の発達を促す関わり方とは?

では、どんな関わり方が、“心の理論“の発達を促すのでしょう?

基本は、乳幼児といえども、“思考や感情をもった1人の人“として接すること。

特に赤ちゃんは、話すことができませんし、幼児でも、まだまだ会話らしい会話が成り立つわけではありません。


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ですから、ついついママも、“この子にも思いや気持ちがある“ということには無関心で、自分や周りの人々の思いや気持ちにフォーカスし、向き合ってしまいがちなもの。

それでも、例えば、おむつを替える時など、無表情に黙々と用事を済ませるより、“1人の人に向き合う“といった心持ちで、表情豊かに話しかけてあげたいです。



▼赤ちゃん期・幼児期に「心の理論」の発達を促す話しかけって?

この子は思考や感情をもった1人の人といった思いは、態度で示すより、“言葉がけ“を用いた方が、「心の理論」の発達を促進すると分かっています。(*3)

例えば、次のような、関わり方をしてみましょう。

●赤ちゃん期

(1)発声に反応してみせる

「あ〜」「う〜」など、意味をなさない赤ちゃんの発声にも、「そうね、おむつを替えてもらって気持ちよくなったのよね〜」など、あたかも赤ちゃんが、コミュニケーションを取ろうとしているかのように対応してみます。

(2)赤ちゃんが興味を持つものに反応してみせる

カーテンの動きをじっと見つめる赤ちゃんに、「カーテンがヒラヒラと揺れてるね。涼しい風が、よいしょよいしょって押してるんだね」など、赤ちゃんが関心を示す言葉をかけてあげましょう。

●幼児期

(1)絵本の登場人物や出合った人々について話し合う


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「ぐりとぐらが大きな卵をみつけたとき、どう思ったんだろうね」「さっき公園で玩具をとられたお友だちは、どんな気持ちだったろう」など、物語のキャラクターや、身近な人々について、何を考え、どう感じたかについて質問し、話し合ってみます。



(2)過去の出来事で思ったこと感じたことを話し合う

「動物園でパンダを見たときのこと覚えてる? 白と黒で大きかったねえ。あなたは、どう思った?」など、思い出について話してみましょう。



(3)ごっこ遊び

人形を用い、それぞれの個性になり切った気持ちで話したり、保育園の先生、おまわりさん、パン屋さんなど、様々な役割りを担う人になり切って遊んでみましょう。

ごっこ遊びは、他者の思いや気持ちを理解する絶好の機会です。



乳幼児期から、豊かな思いや気持ちをもった1人の人として接し、コミュニケーション力の土台を培ってあげたいですね。


引用元:
赤ちゃん〜幼児期に「人を思いやれる力」を伸ばす接し方とは(It Mama)