真庭市が今月から配布を始めた、離婚家庭の子育てサポートブック「ひとり親家庭での子どもの養育にあたって〜離婚する前・した後に子どものためにできること」が大きな反響を呼んでいる。同ブックの配布は県内自治体で初、限定50部が約1週間で品薄となり、増刷も検討中という。

 同市は昨年度、所属部署を問わず、職員自ら発案した事業に取り組む「特命班」を新設。同ブックは、「子どもの人生の可能性を応援する事業」を提案した女性職員2人が中心になり、同事業のひとつとして1年かけて作成。

 両親の離婚を子供がどう受け止めているのか、についてNPO法人岡山家族支援センターみらい(岡山市中区)や関係団体のアドバイスと協力を得ながら、子供の年代別に寄り添った関わり方を考え提案。A5サイズ全12ページに構成した。

 乳幼児期(0〜3歳頃)は、親の気持ちの落ち込みなどに敏感で不安を感じる時期で、親は笑顔でたくさんスキンシップしてあげることが大切なこと、また情緒不安定になりやすい思春期の中高生は、親に反抗したり、憂鬱(ゆううつ)や孤独に陥りやすい時期で、離婚の事情について受け止められる範囲で、丁寧に話すことが大切なこと、などを説明。

 また、子供の養育については、離婚しても親は協力関係を築き、一緒に暮らさない親に子供が気軽に会えるなど、交流できることが望ましいことなどのアドバイスも添えられている。

 作成に携わった市教育総務課主幹の吉鶴尚美さんは「『気持ちが楽になった』など、読んだ方からの声が寄せられていて、うれしい。子供の可能性を広げ、成長や人生を応援できるブックにしてほしい」と話している。問い合わせは市くらし安全課(電)0867・42・1017。


引用元:
離婚家庭の子育て本、反響呼ぶ 真庭市配布、増刷も検討 岡山  (産経新聞)