妊娠糖尿病(GDM)の既往がある女性では、母乳育児は産後の2型糖尿病の発症リスク低下と関連するが、産後1〜3カ月以上にわたる母乳育児にはベネフィットはみられない可能性のあることが、「Journal of Diabetes Investigation」3月25日オンライン版に掲載の論文で報告された。

 浙江大学(Zhejiang University;中国)のLijun Feng氏らは、2017年6月までに発表された、GDMの既往がある女性を対象に母乳育児の2型糖尿病リスクへの影響を調べたコホート研究についてシステマティックレビューを行い、登録基準を満たした13件の研究を対象にメタ解析を実施した。

 その結果、母乳育児を全く行わない場合と比べて、母乳育児は産後の2型糖尿病リスクの低下と有意に関連することが分かった(相対リスク0.66、95%信頼区間0.48〜0.90、P<0.001)。こうした関連は、特に米国で実施された研究で顕著に認められ(同0.66、0.43〜0.99)、研究デザインやサンプルサイズが小さいこと、追跡期間が1年を超えること、補正後データを用いた解析であることとは独立して認められた。また、3件の研究データを統合して解析した結果、産後1〜3カ月以上にわたる母乳育児は、母乳育児を全くしない場合と比べて2型糖尿病のリスク低下とは関連しないことも明らかになった(同0.69、0.41〜1.17)。

 以上の結果を踏まえて、研究グループは「今回のメタ解析の結果、GDMの既往がある女性では母乳育児を行うと2型糖尿病を発症するリスクが低減する可能性のあることが示された。この研究では、産後1〜3カ月以上の長期にわたる母乳育児と2型糖尿病リスクとの間には有意な関連はみられなかったが、これらの関連については、さらに大規模な研究で検証する必要がある」と結論づけている。


引用元:
母乳育児が妊娠糖尿病女性の2型糖尿病リスクを低減(糖尿病リソースガイド)