赤ちゃんや幼児がいると、「母乳がいい」「粉ミルクでいい」「添い寝した方がいい」「おくるみを使った方がいい」「ハイローチェア(電動ゆりかご)を買った方がいい」など、各方面から数々のアドバイスを受けます。あまりにも矢継ぎ早で、全部を覚えられないほど。しかし、筆者がひとつだけ覚えているのは、定期的に夫婦2人だけで“夕食デート”する時間を取った方がいいというアドバイス。

子育て期、夫婦の限られた時間をどのように過ごす?

頭では良いことだと思っていても、赤ちゃんをベビーシッターに預け、素敵な洋服を着て出かけるくらいなら、ベッドに潜り込んで眠りたい。“夕食デート”のイタリアンレストランで居眠りするよりも、家でNetflixを見ながらアイスクリームを食べたいと思ってしまいます。

しかし、デートをするのが夜ではなく朝だったらどうでしょう? これは、セックスと恋愛のセラピストとして知られるEsther Perelからの提言です。

編集者のHaley Nahmanがウェブメディア「ManRepeller」でPerelに、子どもを持つことで夫婦関係(それに近い家族やコミュニティとの関係)が希薄になるという、急速に起こる大問題についてインタビューしていました。アメリカの家庭は、孤立していたり、極端に脆かったり、忙しすぎたり、他にもいろいろな問題を抱えながら、大変な状況で子育てをしていいます。平均的な家庭では、このような状況に対応するリソースを持っているとは限りません。しかし、子育てをしながら精神衛生や夫婦関係を保つための、裏技やアイデアもほとんどありません。

重要なのは、自分たちが大切にしたいのは何かを見極めること

その数少ないアイデアのひとつが、夫婦の限られた時間をどのように過ごすかを考え直すというものです。ベビーシッターに預ける4時間は、19〜23時である必要はありません。朝8時〜12時でも、12〜16時でもいいんです! 子どもなしで楽しみたいと思う時間ならいつでもいいのです。Perelは、若い夫婦が一番求めているのは、のんびり朝のコーヒーを飲んだり、ゆっくりとランチを楽しんだりすることだ、というとても鋭い指摘をしています。子どもが生まれたばかりの夫婦で、赤ちゃんの囚人か警備員かのように早朝に起こされている場合は、夜ではなく朝ベビーシッターを頼んで、のんびりとした時間を過ごしたいのではないでしょうか。

Perelはハッキリとこう言っています。「赤ちゃんが生まれた最初の1年は特に、夜のデートなんてどうでもいい。あまりにも疲れ切っていて、そんなエネルギーは残っていません。夫婦でデートしなきゃいけない(そうした方がいいと言われている)し、ベビーシッターも頼んじゃったから、ただそうしているだけです」

夜に子どもの面倒を見てくれる親がいたり、一晩頼めるベビーシッターがいるようなラッキーな状況であれば、ゆっくりと寝て、その後でブランチに行くといいでしょう。子どもが別の場所で寝てくれるとしたら、さらにありがたいことです。

ベストなタイミングでベビーシッターを頼もう

筆者の子どもが4歳と1歳のとき、夫と私は「一番喜んでお金を払いたいと思っている子育ての大変な部分」にベビーシッターを頼んでいました。私たちの場合はそれが「夕食〜お風呂〜寝かしつけ〜皿洗い」のルーティンでした。ですから、1カ月に1回、地元のバーでバンドのライブがある日曜17〜21時に、ベビーシッターに来てもらっていました。私たちは音楽を聞き、軽めの夕食を食べ、21時に家に帰ると、子どもは眠り、台所はきれいに片付いていました。今では回数こそ減りましたが、このような日曜の夜のお楽しみが、子どもが小さな頃の精神的にキツい日々を支えてくれました。私たちの場合、必要なのは“夕方デート”でした。

押し寄せてくる大量の子育てアドバイスには弊害もあります。他人があなたに必要だと言うアドバイスではなく、自分にとって一番役に立つアドバイスは何かを慎重に考えましょう。夫婦で、朝温かいコーヒーを飲みたいと思ったら、“夕食デート”なんてどうでもいいので、“朝食デート”をしてください。

image:canovass/shutterstock

Leigh Anderson - Lifehacker US[原文]

訳:的野裕子


引用元:
他人の意見に流されない。ストレスが溜まらなくなる子育てアドバイスの見極め方(ライフハッカー[日本版])