赤ちゃんを育てていると、疲れや睡眠不足のため体調を崩してしまうママもいるのではないでしょうか? 筆者は子どもが生後1ヶ月半を過ぎたころ、風邪を引いてしまいました。しかし、子どもを母乳メインの混合で育てていたため、風邪薬を飲んだら母乳をあげられなくなると思い、薬を飲むのことを避けていました。

そのまま何日か様子を見ましたが、子どものお世話でゆっくり休むこともできないため、症状は良くなりません。そのころインフルエンザが大流行しており、筆者の症状はインフルエンザの症状と似ていました。もしインフルエンザだとしたら、夫や子どもにうつしてしまったら大変なので、念のため病院へ検査に行くことにしました。

妊娠中や授乳中でも、飲んでよいとされているお薬がある

病院で検査をしてもらったところ、幸いなことにインフルエンザではありませんでした。ただの風邪だったようで、先生は「風邪のお薬を出しますね」と言ってくださいました。

ただの風邪とはいえ、このまま長引くくらいなら、しばらく赤ちゃんに母乳をあげるのをやめて、薬を飲んで治してしまったほうがいいのかもしれない……。そう悩みつつ、念のため先生に授乳期であることを伝えると、先生は「では、母乳をあげながらでも飲めるお薬にしておきますね」といってお薬を処方してくれたのです。筆者は薬を飲んだら母乳をあげてはいけないと思い込んでいたので、驚きました。

先生はさらに「妊娠中や授乳中にも飲んでよいとされているお薬は、実はいろいろあるのですよ。体調を崩したら無理をしないで病院で相談してくださいね」と丁寧に教えてくれました。授乳期のうちは体調を崩すわけにはいかないと気を張っていたのですが、先生の言葉を聞いて少し気持ちが楽になったのを覚えています。

「妊娠と薬情報センター」で薬についての情報を知ることができる

授乳期の服薬について調べてみると、国立成育医療研究センターが運営する「妊娠と薬情報センター」のホームページで、妊娠や授乳と薬に関する詳しい情報が発信されているのを見つけました。


日本では赤ちゃんへの影響を心配しすぎて、簡単に母乳をやめてしまう傾向があります。この理由は2つあります。1つには「お薬を飲んでいると母乳をあげられない」という慣習が私たちに根付いているからです。「粉ミルクがあるから」と母乳をやめたり、「なんとか我慢しよう」とお母さんがお薬を飲むのをあきらめたりしてきました。もう1つにはほとんどのお薬の説明書に「授乳を中止」と書かれているため、アドバイスをする医師もそのように説明してきたからです。この説明書も科学的な裏づけに乏しく、今の時代にそぐわない点が指摘されています。

筆者はまさに「お薬を飲んでいると母乳をあげられない」と思い込んで無理をしてしまっていました。早く病院で相談しておけば、もっと早く風邪を治せたかもしれないのに……と少しだけ後悔しました。「妊娠と薬情報センター」では、妊娠や授乳中のお薬について、
1、電話での相談
2、「妊娠と薬外来」での相談
3、主治医のもとでの相談
などさまざまな方法で相談を受け付けているようです。もし今後、妊娠中や授乳期に薬のことで悩んだときには相談してみるのもいいかもしれません。

筆者はその後、病院で出してもらった薬を飲みながら母乳育児を続けることができました。動くのもつらいほどだった症状はすぐに回復し、元気に子どものお世話ができるようになりました。病院に行って薬をもらわなかったら、風邪がもっと悪化して子育てもままならないほどになっていたかもしれません。もしまた体調を崩してしまうことがあれば、無理をして悪化する前に、早めに病院に行くことも大切かもしれませんね。

文・nakamon


引用元:
妊娠中や授乳中でも、飲んでよい「薬」がある!?「子育て中の体調不良」で無理をしないために知っておきたいこと(ママスタセレクト)