罹患(りかん)者の増えている乳がんについて理解を深める出前講座(岡山県備前保健所、玉野市など共催)が8日、同市の荘内幼稚園であり、保護者や地区の愛育委員ら約80人が、がんの仕組み、早期発見のための自己検診の大切さなどを学んだ。

 乳がん治療に長年携わる園尾博司川崎医科大付属病院長が「乳がんから命を守ろう!」と題して講演。女性のがんの中で最も多く、最近10年余りで罹患者が倍増し、肥満や喫煙、過度の飲酒もリスクとなることなどを説明した。

 入浴時などの自己検診で見つけることができ、早期の段階で発見、治療すれば10年後の生存率は9割に達していることを紹介。「良い薬もできて治りやすくなっているが、早期発見に勝る治療はない。検診をきちんと受け、普段もしこりを見つけることを意識して自分で乳房に触ってほしい」と呼び掛けた。

 PTA会長の川畑利香さん(36)は「乳がんは誰でもかかる可能性がある。普段から自分の体と向き合い、気を付けることが大切だとよく分かった」と話していた。

 市では2015年度の乳がん検診受診率が14・7%。県内市町村でワースト3位だった。出前講座は受診率向上のため開いた。

引用元:
玉野の幼稚園で乳がん理解の講座 保護者ら早期発見の大切さ学ぶ(山陽新聞)