全国の待機児童の3分の1が集中する東京都が、対策としてベビーシッターの活用に乗り出す。子どもが保育園に入れなければ、代わりにシッターを利用できるようにして待機児童を減らそうという狙いだ。子育て中の親たちにとって朗報なのか。

 豊島区の会社員、倉持礼美(れいみ)さん(27)が25日夜に帰宅すると、シッターと積み木で遊んでいた生後11カ月の長女が駆け寄ってきた。抱きしめながら、日中の食事や散歩の様子を聞いた。

 長女が早生まれのため昨年4月の入園は断念し、生後半年になるのを待って認可保育園に申し込んだが落選。認可外保育園にも空きはなかったが、昨秋からシッター派遣制度を利用してフルタイムで職場に復帰した。

 「使う前は家族以外を家に入れる不安はあったが、細やかに記録をつけてみてくれて、安心している。送迎もなく、ブランクや家計の不安から早く復職したかったので、助かりました」

 倉持さんが利用しているのは、保育園に落ちた世帯を対象に認可保育園と同額の保育料で同じ時間だけ利用できる制度だ。2015年度に始めた千代田区が待機児童をゼロにして注目を集め、16年度から豊島区、17年度から港区と渋谷区にも広がった。現在、4区で計80人ほどが利用する。

 都はこの認可事業を後押しし、4区以外にも拡大して計500人の利用を想定する。また、認可外の事業として、都が指定したシッター業者の中から保護者が自ら選んで月単位で手配した場合、月28万円を上限に補助する仕組みも1500人分用意。待機児童の大半を占める0〜2歳児を対象に、夏以降に実施する。こうした事業費として、都は26日に発表した新年度予算案に50億円を計上。小池百合子知事は「待機児童解消への最後の決め手」と強調する。


引用元:
待機児童にシッター活用、本当に朗報? 人材確保の壁も(朝日新聞)