内閣府の生命倫理専門調査会は26日、遺伝子を効率よく改変できるゲノム編集技術でヒトの受精卵を操作する基礎研究について、国の指針を早急に策定することを求める報告書をまとめた。まず生殖補助医療を目的とする基礎研究の指針を作り、その後、難病や遺伝病、がんなどに範囲を広げる。
ゲノム編集した受精卵をヒトや動物の胎内へ移植するのは、倫理面や安全性で課題があり、現時点で「容認できない」と結論づけた。ゲノム編集に使う受精卵も、不妊治療で余ったものに限定し、新たに作る受精卵は当面使うことを禁じた。
研究計画の倫理審査については実施機関と国の2段階で行うこととした。関連学会や医療関係団体などの意見も踏まえる。
将来は、ゲノム編集技術以外で遺伝子を改変する技術や、ミトコンドリアをヒト受精卵に移植する技術なども指針の対象とする。
生殖補助医療を目的とし、受精卵にゲノム編集を施した基礎研究は、受精卵が胎児になるまでの仕組みの解明などが期待できる。
報告書は2月にパブリックコメント(意見公募)を実施し、3月に開く生命倫理専門調査会で政府の総合科学技術・イノベーション会議(議長・安倍晋三首相)に提出する案を作成する。同会議で了承後、文部科学省と厚生労働省が指針策定に乗り出す。
引用元:
受精卵ゲノム編集の基礎研究「国の指針で」 内閣府の調査会(日本経済新聞)