■40歳代前後のピルのメリットを教えてください
Q:避妊の目的でピルを飲んでいたのですが、今はパートナーもいなくてピルを飲み続けるかどうか悩んでいます。でも、避妊以外にもピルを飲み続けるメリット(副効用)があると聞きました。詳しく教えてください(35-45歳女性)。

A:はい。30代後半から40代の方でしたら、「プレ更年期」にもピルは効果があります。ピルの処方を受けている医師と相談の上、続けてみることをお勧めします。


■プレ更年期って何?
女性は、50歳代前後で閉経を迎えます。その頃にホルモンバランス、特に女性ホルモンであるエストロゲンが少なくなることで、体調がすぐれなかったり、うつ状態になったりすることがあります。この時期のことを、皆さんご存知の「更年期」といいます。

「プレ更年期」は、この更年期を迎える10年ぐらい前の期間をいい、30代後半から40代の時期のことです。もちろん人によって様々ですが、まだ更年期ではないのに、それに近い症状が出るのが特徴です。

たとえば、疲れやすくなったり、忘れっぽくなったり、生理周期や量が変化したり、いらいらしたり。頭痛、肩こり、手足の冷え、肌のかさつきなど、ちょっと最近変だな?というぐらいの症状が出てきます。

※ホルモンの感受性の違いによって症状が強く出る人、出ない人がいます(つわりの有無と同じような感じです)。

このような症状は、女性ホルモンのバランスが変わるプレ更年期だけではなく、ストレス過剰でも同じような症状が出ることがあります。気になる方は、ぜひ一度こちらのサイトでチェックして自分の状態をみてみましょう。あなたの「プレ更年期度」をチェック!(かもがわ出版)


■プレ更年期の症状【カラダ編】
プレ更年期には、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)が少しずつ減ってきます。このエストロゲンは、お肌や体の新陳代謝・水分量、また自律神経や免疫、内分泌系(骨量やコレステロールなど)などに関係してきます。

そのため人それぞれですが、プレ更年期には主に次のような症状がでてきます。

・生理の変化(周期が短くなったり、量が少なくなったりします)
・急に汗をかく。のぼせる。また冷えを感じる(お風呂に入っても取れないこともある)
・めまい、息切れ、動悸(どうき)を感じる
・疲れやすい、疲れがとれない、だるさを感じる
・頭痛、肩こり、腰痛、また筋肉痛になりやすい
・唾液の分泌が少ない(のどが渇きやすい、虫歯になりやすい、口臭が気になるなど)
・肌の乾燥(むくんでも肌は乾燥している)、膣の乾燥(性行為のときに潤いがなく痛みを感じるなど)
・シミやくすみができやすくない、取れにくくなる
・爪にすじが入る、割れやすくなる
・髪がパサパサする、白髪や抜け毛が増える
・風邪を引きやすい、口内炎、膀胱炎になりやすい、歯ぐきがはれやすい、外陰部がかゆくなるなど、免疫低下が原因の症状が出てくる

これらをみてわかるように、「女性ホルモンの減少=老化現象」になってくるのです。

※上記の症状は、プレ更年期ではなく、甲状腺の病気や血液の病気など他の病気も考えられます。おかしいなと思ったら自己判断せずに医師に相談してください。


■プレ更年期の症状【ココロ編】
カラダに出てくる頭痛や肩こり、だるさ、のぼせ、冷えなどからもイライラしたり、気力がなくなることもあります。でも、心への症状自体もプレ更年期が原因の場合もあります。主な症状としては、

・怒りやすくなる、イライラする(人にあたってしまう)
・不安になる、心配になる、うつになる
・落ち込みやすくなる、気力が低下する
・悲しくなりやすい、涙もろくなる
・寝むれなくなる、寝つきが悪くなる、眠りが浅くて寝た気がしない

※30-40代は仕事や家庭でも重要な役割を担っている人が多いので、過剰なストレスがかかって、上記のような症状が出ることもあります。

これらの症状が強いようでしたら、早めに女性専用外来や心療内科などの病院にいくことをお勧めします。


■プレ更年期に効くピルの効果
ピルは、以前の記事(ピルのメリット、デメリット)でもご紹介しましたが、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステノーゲン)が入っている薬です。そのためピルを飲むことで、少なくなってきた女性ホルモンを補え、プレ更年期の不快な症状の緩和や改善に効果があるのです。

また、女性ホルモンは卵巣から分泌されますので、ピルを飲んで排卵を止めることによって卵巣の機能低下(注1)を遅くしてくれます。

(注1)毎月排卵は、卵巣から卵子が「ポンッ」(イメージ)と飛び出るように起こります。その排卵の際に、卵巣に傷がついてしまうようです(生体の仕組みで元に戻ります)。そのため、ピルを飲んで排卵を止めることによって、排卵による卵巣の傷付きを抑えることができます。

その他、ピルは生理周期を約28日間と一定にすることができます。それに伴いホルモンバランスも安定しますので、生理前の憂うつな症状やイライラなどのPMSも改善することができます。また、ピルを飲んでいれば子宮内膜もあまり厚くなりませんので、生理のときの量が少なくなったり、ひどい生理痛がなくなるなどのメリットもあります。

ピルはホルモンの薬ということで、日本ではまだ怖いというイメージを持っている人もいるようです。ですが、海外では10代から使っている人も多いですし、数にすれば、世界では一億人以上が使っている薬なのです。

※もちろん、タバコを吸っている人や心臓や血液に病気を抱えている人など、使ってはいけない人もいます。

プレ更年期予防のためにも、ピルに興味のある方は、一度、内科や婦人科系の医師への相談をしてみてください。特に、最近「女性外来、女性専用外来」という科がある病院や診療所が注目されていますので、こちらで女性関係の検査を含めてカラダとココロのチェックをしてみることをお勧めします。

*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の薬局での会話をもとに構成したものです。相談が必要な方は、医師や薬剤師に実際にお聞きください。
(文:三上 彰貴子)

引用元:
イライラ、不安…ピルは「プレ更年期」予防に最適!?(@niftyニュース)