体外受精が成功しても妊娠に至らない「反復着床不全」の女性に、子宮の細胞の遺伝子の状態を調べて着床しやすい時期を分析する検査を導入したところ、1割強が妊娠したと、東京と大阪で不妊治療クリニックを運営する医療法人オーク会(大阪市)が明らかにした。同法人は「普及すれば、不妊に悩むカップルの一部が救われる可能性がある」としている。


 反復着床不全は、体外受精による受精卵を子宮に移しても、着床しない結果が繰り返される。同法人のクリニックでは、2016年度に体外受精をした女性1079人の約2割(209人)が、3回以上着床しない反復着床不全だった。

 今回導入した検査は、スペインの研究者が開発した「子宮内膜着床能検査(ERA)」。女性ホルモン投与の5日後に子宮の細胞の遺伝子の状態を調べ、着床しやすい時期に受精卵の移植時期を合わせると、着床する可能性が高まる。同法人では14年の導入以降、約260人が検査を受け、約90人が着床しやすい時期とずれていると分かった。移植時期を調整すると36人が妊娠、既に7人が出産した。11回の失敗の後に検査を受け、妊娠・出産できた女性もいるという。

 反復着床不全の原因の一つに、受精卵の移植のタイミングのずれが指摘されてきた。通常はホルモン投与の5日後ごろが着床しやすいとされるが、時期には個人差があり、外見では見分けられない。今回の検査方法の有効性については現在、国際的な比較試験が行われており、医療法人オーク会も参加している。同法人の田口早桐医師は「検査には一定の効果があると思われ、反復着床不全の場合には、検査を勧めている」と話している


引用元:
子宮遺伝子で移植時期分析 検査導入のクリニック、1割強妊娠 /大阪(毎日新聞)