神奈川県の外郭団体、かながわ国際交流財団は、日本で出産・育児をする外国人向けに、行政による子育て支援や必要な手続きを7種類の言語で説明する動画を制作した。県内の産婦人科などにDVDを配るほか、動画サイト、ユーチューブで誰でも見られる。担当者は「日本語が分からず不安に思っている母親、父親に参考にしてほしい」と話している。

動画は(1)妊娠・出産から小学校入学までの流れ(2)母子手帳の受け取り方や内容(3)保健師・助産師による家庭訪問の概要――の3種類。7〜12分程度で、それぞれ英語、中国語、ポルトガル語、ベトナム語、ネパール語、スペイン語、タガログ語版がある。

 「生まれて14日以内に役所に出生届を出す」などと説明。11月の試写会では外国人の母親から「母国と違うことが多く、とても役立つ」といった感想が上がった。

 神奈川県では2016年に生まれた赤ちゃんの19人に1人が外国にルーツがある子だった。同財団は15〜16年、県内の自治体などを対象に外国人住民への子育て支援について調査。日本語が壁となり、母親学級・両親学級への参加率が低いほか、子育てに必要な情報が外国人住民に届いておらず悩んでいる職員が多いことが分かり、動画制作に乗り出したという。


引用元:
日本での子育て7カ国語で 外国人向け動画 (日本経済新聞)