老朽化に伴う国立病院機構福山医療センター(福山市沖野上町)の外来管理棟の建て替え工事が完了し、病棟を含め約半世紀前に建てられた建物の建て替え整備が8年9カ月かけてほぼ終わった。会議室やレストランなどの設備も充実。より一層の医療体制強化を図る。

 同センターは、国立福山病院として1966年に現在地に建てられたが、「天井が低いなど圧迫感があり、耐震化も十分ではなかった」(沖田哲美事務部長)のに加え、本来の目的で使われていない伝染病棟や看護学校校舎なども残っていた。

 同センターは、2009年から全面的な建て替えに着手。11年までに敷地内西側の病棟1棟を整備。外来管理棟は13年から始め、15年に北側、今年7月に南側部分が完成した。旧建物の解体も11月に終わり、同26日に記念式典を行った。

 新しい外来管理棟は鉄骨5階建て。全34の診療科のほか、全366床ある病床の一部、200人以上が収容できる大会議室、患者以外も利用できるレストランなどがある。

 延べ床面積は病棟と外来管理棟を合わせて3万5300平方メートルで、着工前に比べ広さは約1・6倍になった。年内に185台分の駐車場を整備し、工事は全て終了する。

 沖田事務部長は「快適な環境になった。力を入れている子どもや周産期の医療にもより一層取り組んでいきたい」と話している。

 同センターの利用者(16年度実績)は、外来患者(1日平均)約710人、入院患者(同)約290人、救急患者(年間)約5310人。

引用元:
福山医療センターの建て替え完了 外来管理棟を8年9カ月がかり(山陽新聞)