妊娠すると、女性の体は様々なところで変化が見られるようになります。
お腹が大きくなるのは想像がつきますが、胸にも変化が見られるようになり「乳首の色が黒くなった」「乳輪が大きくなった」という話を聞くことがあります。
そこで今回は医学博士である筆者が、妊娠後に引き起こる“胸の変化”についてお話します。
「乳首の色」が変わるのは、「母体が変化」しているから
●乳首の色の変化は「母体の変化」の1つ
産前産後で乳頭の色が変化するとよく言われておりますが、医学的に見てみると胎児の成長に伴う母体の変化(※1)であると言えます。子宮はもちろん大きくなってきますが、他にも様々な変化が見られます。
そのうちの一つが“色素沈着”。これは妊婦の主な皮膚変化と呼ばれ、色素沈着が乳頭、乳輪、外陰などで見られるようになります(※1)。
妊娠前には色素沈着が無かったにしても、妊娠中の生体内部環境によって色素が沈着してしまうために(※2)、乳頭の色が変化してしまうことが多くあります。
もともと色素沈着は「メラニン色素」が原因となります。
●乳首の色は「メラニン色素」を作る力で変わる!
メラニン色素は「メラノサイト」と呼ばれる細胞から作られますが、これは外敵から身を守るために作られる物質です(※3)。
乳頭に対する様々な刺激によって、乳頭が黒ずんでしまうということが考えられます(※4)。
もともとメラニンを作る力が強くなければ乳頭の色は大きく変化しないということがここから考えられます。
「乳輪」が大きくなることもある
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乳輪は乳頭の周囲で色素が沈着している部分を指します。そもそも乳頭は、乳腺が乳房の中に入っており、その乳腺中で作られた乳汁を放出する部位です。その周囲をおおっているものが乳輪となります(※5)。
妊娠すると徐々に乳輪が大きくなってくる方もいると思われますが、妊娠していない場合での大きさは、体質であると考えられます。
妊娠することによって女性ホルモンのバランスに変化が見られ、乳腺の細胞が増殖してくるようになります。
同時に乳房は妊娠8週目くらいから乳腺の発育が見られ、脂肪が蓄積することから、胸が大きくなってきます。
それと同時に乳輪への色素沈着が目立ってくるために、乳輪が大きくなってきます(※5)。
ですからもちろん体質的なものもありますが、胸が大きくなると乳房の皮膚も同時に伸びることによって乳輪が大きくなるという可能性が考えられます。
黒ずんでしまった乳首、元の色に戻る?
妊娠中は女性ホルモン(特にエストロゲンとプロゲステロン)が妊娠週数とともに増加して行きます(※2)。
しかし、出産した直後から徐々にこれらのホルモンの分泌量は低下して行き、妊娠中に起こっていた母体の全身の変化(※1)から元に戻ってくると考えられます。
しかし授乳している間であれば「プロラクチン」「オキシトシン」と言うホルモンが作用しているために(※6)、すぐに元に戻るというわけではありません。
授乳を止めることによってプロラクチンの分泌量が減少して、約1ヶ月で乳汁産生が止まります(※6)。そこから再び女性ホルモンのバランスが元に戻ることで月経再開、再び妊娠できるようになります。
しかし産後、黒ずんでしまった乳頭や乳輪はすぐに元に戻るというのは正直難しいものがあります。
まずは妊娠時についてしまったメラニン色素を減らすことが重要になってきますので、黒ずみ対策用のクリームを用いることや、適度な運動をすることによって代謝を上げてメラニンを分解すると、妊娠前の状態に近づけると考えられます(※4)。
いかがでしたか?
女性にとって胸の話はナイーブな問題ですが、本日ご紹介した内容をぜひ参考にしてみて下さいね。
引用元:
【乳首の色・乳輪の大きさ】妊娠で変わるママの身体(It Mama)