酸化マグネシウムの便秘薬は、妊婦でも安心して服用できるとして妊娠中に産婦人科医師から処方されることがあるそうです。では、産後に服薬しても母乳に影響はないのでしょうか。




ママからの相談:「妊娠中に処方された酸化マグネシウムの便秘薬は授乳中でも大丈夫?」

元々便秘がちの体質でしたが、妊娠をきっかけに1週間も出ないことも増え、産婦人科の先生に酸化マグネシウムを処方してもらいました。毎食後に2錠飲むようにするとだいぶ解消されたのですが、産後は飲まなくなったせいか便秘気味になってきました。妊娠中の時に処方された便秘薬が残っているのですが、授乳中でも飲んで大丈夫でしょうか。また飲み続けることで、依存してしまわないか不安です。(20代・女性)

酸化マグネシウムは授乳中でも使える便秘薬

授乳中は、母乳を作るために水分不足になりやすい上、育児で生活リズムが整わず便秘になりやすいようです。酸化マグネシウムは妊娠中に限らず、授乳中でも使用できる便秘薬だと教えてくれました。

妊娠中は便秘になりやすいですが、産後も夜間の授乳で生活リズムが乱れること、母乳を作るために多くの血液を必要とするため水分不足になること、赤ちゃんが気になってゆっくりトイレに行けないことなどから、便秘になりやすくなります。(看護師)

一般的に便秘に使用される酸化マグネシウムは、腸内に水分を取り込み、便を柔らかくする作用があり、妊娠中も授乳中も安心して使える便秘薬です。(看護師)

マグネシウム製剤は、妊娠中及び授乳中に関しても安全に使用していただくことが可能なお薬です。マグネシウム製剤を内服したとしても、お母さんの血液中のマグネシウム濃度は極わずかに影響を受けるのみであり、母乳中への過剰なマグネシウム移行はないことが判っています。(小児科専門医)

長期の服用にはリスクも。排便習慣のリセットが大切

酸化マグネシウムの便秘薬に習慣性はないそうですが、長期間の使用で腸の動きが弱まるといった悪影響もあるようです。一方で薬の使用に神経質になりすぎず、排便習慣を整えるため上手に力を借りるのも大切です。

なるべく薬に頼らないよう、食物繊維・乳製品を多めに摂ってください。水分は1日に1500〜2000mlを目安に、タンポポ茶・ごぼう茶・黒豆茶など便秘に効果のあるお茶を飲むと良いですよ。(看護師)

妊娠にまつわる便秘の影響は、産後しばらくすればホルモンバランスが整うことで、もとの状態に戻ることが期待できます。(小児科専門医)

もともと便秘体質であったとのことですが、便秘薬に依存することを過度に不安にならずに、上手に便秘薬の助けを借りながら排便習慣を再度リセットすることをお勧めします。長期的に見れば、便秘薬に対する依存もなく、健康的に排便できるようになることが期待できます。(小児科専門医)

便意が出現したらトイレに行きましょう。便意は10〜30分程度でおさまります。そのため、タイミングを逃すとますます便秘になります。(助産師)

食物繊維や乳製品を取り、便秘に効果のあるお茶で水分補給をするなどの便秘対策もあるそうですから、参考にしてください。


引用元:
酸化マグネシウムの便秘薬は授乳中に飲んで問題ない?(イクシル)