青木大輔(あおきだいすけ)さん 慶応大学医学部教授(産婦人科)
20代の娘。おりものが多く、産婦人科の検査で軽度異形成と診断され、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染がわかりました。今後は定期的に検査を受け、経過観察するしかないのですか。HPVに感染するとどれくらいの割合で子宮頸(けい)がんになりますか。(茨城県・F)
【答える人】 青木大輔(あおきだいすけ)さん 慶応大学医学部教授(産婦人科)=東京都新宿区
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Question軽度異形成とは。
Answer子宮の入り口である子宮頸部(けいぶ)に、がんになる前の病変(前がん病変)が見つかることです。20〜30代の女性に多く、大半は自覚症状がありません。性交渉などを通してHPVが子宮頸部表面のごく小さな傷から侵入して感染することが主な原因です。
Question進行の程度はどう判断しますか。
Answer子宮の入り口から採った細胞を顕微鏡でみる検査「細胞診」と、「コルポスコープ」という専用の機械で子宮頸部をみて異常がある部位から組織を採取する検査を併用するのが一般的です。程度により、(1)軽度(2)中等度(3)高度の3段階に分かれます。
Question治療法は。
Answer検査により(2)や(3)だとわかれば、必要に応じて病変がある子宮頸部の表面にレーザーをあてる蒸散術や、頸部を円錐(えんすい)状に切除(子宮頸部円錐切除術)する治療が必要です。子宮頸部の検査は、組織を採取する部位によって病変の程度が異なることがあるため、最も強い病変を正確に診断することが大切です。専門の医師がいる医療機関にかかるのが望ましいでしょう。専門医は日本婦人科腫瘍(しゅよう)学会のホームページ(https://jsgo.or.jp/)で確認できます。
Questionがんに進行する割合は。
Answer(2)(3)の状態が長く続くとがんになる恐れがあります。ですが大半は治療をしなくても自然と消えます。経過観察をして病変に変化が現れたときに前述の治療を受ければ、がんに進行するのは1%以下とされます。(1)の状態であれば、半年から1年に1回程度、定期的に検査を受ければよいでしょう。
引用元:
HPVに感染、子宮頸がんになりますか?(朝日新聞)