日本産婦人科医会は、「母体安全への提言」を公表した。産科危機的出血が妊産婦死亡の原因の2割超を占めていることなどを取り上げ、母体救命の教育プログラムに参加するなどして、急変時の対応に備えておく必要性を挙げている。【新井哉】
提言は、2010年以降の妊産婦死亡の約280例などを基にまとめた。死亡の原因については、産科危機的出血(23%)が最も多く、以下は「脳出血・脳梗塞」(15%)、「心肺虚脱型羊水塞栓」(13%)、周産期心筋症などの心疾患と大動脈解離を合わせた「心・大血管疾患」(10%)、「肺疾患」(8%)、「感染症」(7%)などの順だった。
こうした状況を踏まえ、▽母体救命の教育プログラムに参加して、妊産婦の急変に対応できるように準備する▽無痛分娩を提供する施設では、器械分娩や分娩時異常出血、麻酔合併症などに適切に対応できる体制を整える▽不妊治療開始時には、問診による合併症の有無の聴取に努める−といったことを提言している。
急変時の対応では、分娩後の大量出血に伴うショックによる死亡例を取り上げ、「産後過多出血の原因は、弛緩出血(子宮収縮が不良であった)の可能性が高い」などと説明。「産後異常出血となった段階で、その原因を特定するための検査や評価が必要」といった医療上の問題点も指摘している。
引用元:
母体救命教育プログラム参加で急変時に備えを (株式会社CBnews)