乳幼児への予防接種事業で、期限切れワクチンの使用や、種類の取り違えといったミスが後を絶たない。実施する市町村から国に報告された件数は年々増えており、国が公表した中で最新の2015年度は6千件を超えた。どうすればミスを防げるのか。

名古屋市で予防接種ミス135件 種類間違いも
ワクチンは混ぜてはいけません

■姉妹取り違え、5倍量摂取…絶えぬミス

 妹に打つはずの2種混合ワクチンを姉に接種▽12歳女児に本来の5倍の量のワクチンを接種▽4カ月の乳児に接種する際、誤って看護師の手に刺した針をそのまま使用――。

 いずれも、愛知県が県内市町村から報告を受けた予防接種時のミスだ。接種間隔やワクチンの種類、接種量、対象者の間違いといった「健康被害につながりかねない」事例は、14年度723件、15年度498件、16年度569件に上る。

 本来接種すべき水痘(水ぼうそう)ではなく日本脳炎のワクチンが1歳男児に使われた事例は、並んでいた子ども2人のワクチンの取り違えが原因だった。県はこうしたミスを「確認の徹底で十分に防げた」として、毎年、県医師会や市町村に通知で注意を呼びかけている。

 厚生労働省が全国の市町村から報告を受けたミスは近年増え続け、14年度5685件、15年度6168件だった。

 名古屋市から定期予防接種を受託する市医師会は、予防接種法の改正がここ数年続き、複数のワクチンが定期予防接種に加わったことが一因とみる。

 日本は、海外の先進国に比べて少なかった公的予防接種の種類を近年増やしてきた。乳幼児の定期接種は13年以降、ヒブ感染症や小児用肺炎球菌、水痘、B型肝炎などが加わり、現在は8種類。名古屋市は、さらに任意接種のロタウイルスとおたふくかぜの費用を助成している。


引用元:
絶えぬ予防接種のミス、どう防ぐ?(朝日新聞)