思いがけない妊娠や経済的理由などから、出産をためらう女性の相談に助産師や保健師などが無料で応える電話相談が13日から始まり、主催した団体は「1人で悩まず電話してほしい」と呼びかけています。




この「妊娠SOSほっとライン」は、思いがけない妊娠で周りに反対されたり、経済的理由を抱えていたりして出産をためらう女性を支援しようと、NPO法人、「円ブリオ基金センター」が行っています。

東京・千代田区の事務所には、相談に応じる助産師や保健師などが集まり、13日午前中に受け付けを始めると早速、電話がかかりました。

「出産前に夫が仕事を辞め、経済的に苦しくて困っている」などの相談が寄せられ、「負担が大きければ資金援助もできるので、一緒に頑張りましょう」などとアドバイスしていました。

NPOによりますと、悩みや不安を1人で抱える人が多く、具体的な費用や出産した人の体験談などを紹介することで課題が整理され、解決の糸口が見つかることも多いということです。

このNPOの電話相談は15年前から行われ、精神面の助言をしたり資金を援助したりして、これまでに630人余りの赤ちゃんが誕生したということです。

相談員の六笠元子さんは「必ず道は開けるので、1人で悩まず気軽に相談してほしい」と呼びかけています。

相談の電話番号は0120・70・8852で、今月17日までの毎日午前10時から午後4時まで受け付けています。


電話相談で出産決めた女性「支援なければこの幸せない」

このNPO法人に相談したことがきっかけで、出産を決意したという女性がいます。

結婚を前提に交際していた男性との間に、去年、子どもを授かったという29歳の女性は、男性に妊娠を告げると、「責任を負えない」と中絶を求められました。
男性はやがて暴力を振るうようになり、ついには連絡がつかなくなりました。

親や周囲からは「シングルマザーは大変」などと出産に反対され、何度も中絶を勧められたといいます。
また、出産や育児にかかる費用を考え、経済的な不安も頭から離れませんでした。

その一方で、「産みたい」という気持ちは消えることがなく、相談の電話をかけると、「おなかにいるのは命だよ」と言われました。
これまで自分のことで精いっぱいで、赤ちゃんの目線で考えていなかったことに気付かされ、はっとしたといいます。

その後も、電話や手紙で何度もやり取りし、精神面で支えてもらうとともに、資金についても具体的にどれくらい必要か教えてもらい、解決策を探しました。
そして最後は出産を決意しました。

子どもは今、4か月。
わが子を抱きながら、NPOの支援がなければこの幸せな時間はなかったと感じているということです。

女性は「みんなに反対されて1人では育てられないと思っていましたが、相談をきっかけに、冷静になって前向きに考えることができました。自分の選択は間違っていなかったし、赤ちゃんが本当にかわいくてとても幸せです」と話していました。

引用元:
妊娠や出産に悩む女性を支援 NPOが無料電話相談(NHK NEWS WEB)