ママたちが「お手上げ!」ともなるイヤイヤ期。イヤイヤ期は、英語圏でも、“魔の二歳児(Terrible Twos)”と呼ばれ、日本のママと同じように悩むママがたくさんいます。
ですが世界を見回すと、“イヤイヤ期”のない文化があるのです!
つまりイヤイヤ期とは、ヒトの子が必ず通る普遍的な発達段階というわけではないのですね。
この記事では、人類学を学び17年間教育に携わる筆者が、“イヤイヤ期がない”とされる民族から学べることをお伝えします。 イヤイヤ期に悩むママたちのストレスも少し和らぐかもしれません。
長岡真意子
イヤイヤ期のある文化とない文化では何が違う?
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子どもは、1歳半を過ぎる頃から、自我が芽生えはじめ、「〜したい!/ 〜したくない!」といった自己主張が活発になります。
また身体的にも様々な動きができるようになり、行動範囲が広がることで、好奇心も一気に高まります。
とはいえ、赤ちゃんから幼児になったばかりのこと。社会的な決まりはまだよく理解できません。そこで、イヤイヤ期と呼ばれる、周りとの衝突も起こってしまいます。
実は、イヤイヤ期のない文化でも、こうした幼児特有の自我の芽生えや好奇心の高まりが見られることが分かっています。
「では、なぜイヤイヤ期がないの?」というと、周りの幼児への対応の仕方が、大きく異なるとされているのです。
「イヤイヤ期」がみられない文化では幼児はどう対応されている?
例えば、 心理学者バーバラ・ログオフ氏とクリスティン・モシアー氏による、マヤ文化についての研究(※1)では、幼児が何かを欲しがった場合、母親も周りの年齢が上の子も、すぐに手渡すといいます。「順番に遊ぶのよ」と幼児が諭されることもありません。
その結果、97%の場合、幼児は自ら欲しいものを手に入れるといいます。同じような調査をアメリカのユタ州で行ったところ、幼児が何かを欲しがっても、常に年上の子とも順番に使うことを求められ、50%より少し多い場合のみ、幼児は欲しいものを手に入れることができたといいます。
また、人類学者のヒューレット・B・S氏による アフリカのアカ族の研究(※2)では、幼児が長刀や槍など危ないものに触ったとしても、大きな怪我をしない程度に好きにさせてやるといいます。
幼児が好奇心赴くままに周りの物事を探索するのは、良いことだと捉えられているのです。
これらイヤイヤ期のない文化に共通するのは、“より大らかに幼児へ対応している”ということ。
つまり、社会的な決まりを守らせよう、危ないものへは触るべきでないといった、幼児への“要求”が強くないのならば、幼児とぶつかることもなくなるというわけです。
また、幼児期に自己主張や好奇心が充分満たされるためか、マヤ文化では、子ども達は欲張りな幼児から協調性のある子どもへとよりスムーズに成長すると報告されています。
イヤイヤ期のない文化から学べることとは?
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異なる文化の事例をそのまま、日本の子育てへと適用することはできませんが、それでも、大いに学ぶことがあるとは思いませんか?
イヤイヤ期の衝突を減らすには、まず、幼児に何を求めているかを見直してみること。幼児に要求することが多すぎたり、その子にとって難しすぎてはいないでしょうか?
例えば、
お友達と仲良く遊ぶ、食事をこぼさない、玩具屋で欲しいものを我慢する、公の場で長時間じっとしている
これらは幼児にとって、難しすぎる要求にもなり得ます。
まずは、“自分と周りが危ない目に合うことをしない”という最低限の決まりから始め、その子の発達段階に合わせ、少しずつ社会的な決まりを身につけさせてやりたいですね。
幼児期から細かい決まりを守ることを期待したり、大人目線で子供の好奇心に蓋をしてばかりではなく、より大らかな気持ちで、幼児に向き合っていきたいですね。
引用元:
「魔のイヤイヤ期」がない文化にある共通点って?(It Mama)