妊娠を希望しながらも子どもができない不妊に悩んだ経験が、既婚女性の3人に1人、既婚男性の4人に1人にあるとのインターネット調査結果を、製薬会社「メルクセローノ」がまとめた。不妊を自覚している人のうち、実際に病院を受診するまで半年以上かかったとする人が男女とも約4割を占めた。


 20〜40代の男女約2万7000人に調査した。将来子どもを授かりたいとした人は男女とも約5割。不妊の悩みは「過去に経験がある」「現在ある」を合わせ、既婚女性(約8300人)の33%、既婚男性(約6900人)の26%に上った。

 不妊治療経験者に初診は誰と行ったか聞いたところ、女性の7割が1人だけだったのに対し、男性は8割がパートナーと一緒だった。

 また、不妊を自覚しながら受診まで3カ月以上かかった人の理由は、男女とも「自然に任せたかった」が約5割で最も多く、女性では「費用がかかるから」(33%)、男性では「自分が不妊だと認めたくなかった」(22%)が続いた。

 不妊の原因の約半分は男性にあるとされるが、十分に知られていない。日本生殖医学会理事長の苛原(いらはら)稔・徳島大教授は「男女とも年齢が上がるほど妊娠は難しくなるが、不妊治療を受ける年齢は40歳前後で遅れがちだ。妊娠や不妊について適切な情報を得る機会が少ないことが背景にあると考えられ、正しい知識の普及が求められる」と話す。【細川貴代】


引用元:
不妊の悩み 既婚男性26% 受診二の足「認めたくない」 2.7万人ネット調査 (毎日新聞)