岡山県不妊専門相談センター(岡山市北区鹿田町)などは、流産や死産を経験した女性や家族に向けたリーフレット「あなた・家族・周りの人々が前に進むためにできること」を作った。県内の産科施設で配布するほか、ホームページで公開している。

 県から同センターの運営を委託されている岡山大大学院保健学研究科の中塚幹也教授らが監修した。悲しみを一人で抱え込まないよう「泣きたいときには、我慢しなくても大丈夫」「(パートナーや親に)気持ちを表現しましょう」とアドバイス。家族として亡くなった赤ちゃんに名前をつけたり、超音波撮影をした写真などを飾ったりすることを提案している。

 流産や死産を繰り返す不育症のリスク要因や治療法についても触れ「不育症外来を受診した約80%が出産に至ると報告されている」と紹介。悩まずに専門医に相談するよう呼び掛けている。

 縦約30センチ、横約63センチの三つ折りで約1万部作製。中塚教授は「女性だけでなく、男性も『相手を支えなければならない』との思いから自分のつらさを我慢するケースがある。率直な思いを伝え合い、共有することが互いの支えになることを知ってほしい」としている。

引用元:
流産や死産経験の女性向けに冊子 県不妊専門相談センターが作製(山陽新聞)