傘を繰り返し左右に回転させると中棒が折れる危険があることが、国民生活センターの実施した商品テストで分かった。けがにつながる可能性もあるため、子どもが傘を回さないように注意してほしいと呼びかけている。

 同センターは昨年、子ども用の傘4種類をテスト。開いた状態で柄を持ち、手首を左右に素早くひねる動作を繰り返したところ、19〜97回ですべての傘の中棒が折れた。傘を開く時に押すボタンがある「下はじき」の部分が破損した。大人用の傘でも破損する恐れがあるという。

 2009年以降、同センターと消費者庁に寄せられた「子どもの傘の棒が折れた」という相談は少なくとも5件。「小学4年の娘が傘を回して遊んでいたら折れた」「露を払おうと傘を回転させたら付け根で折れた」といった相談があった。

 中棒の素材は鉄やアルミが多い。テストでは鉄製のワンタッチ傘を使ったが、生活用製品の安全性に関する研究をしている一般財団法人・製品安全協会は「鉄以外の素材や手開き傘でも、下はじき部分は強度がもっとも弱い。扱い方に注意が必要だ」としている。(藤田さつき)


引用元:
傘は回すと折れる 国民生活センター、子ども用をテスト (朝日新聞)