妊娠28週目からは「妊娠後期」と呼ばれています。今回は、妊娠28週目にスポットライトを当て、この時期に起こる体の変化ほか、必要なこと・注意点をお伝えします。


この記事の監修ドクター
なかむらレディースクリニック 中村容子先生

女医プラス所属。当院は、不妊治療・体外受精専門の婦人科クリニックです。患者様それぞれにあった、こころとからだに優しい生殖医療を提供いたします。
http://towako-nakamura.com/
妊娠28週目ってどんな時期?赤ちゃんの体重が1kgを超えました
妊娠27週、赤ちゃんの平均体重が1kgを超えました。そして「妊娠後期のスタート」に当たる妊娠28週目の胎児の体重平均値は1163gとなっていますので、1週間で150g前後増加したことになります。

羊水の量が最多に達します
羊水の量は、妊娠期間中を通じて一定ではありません。胎児の成長に合わせて羊水量は増加しますが、早ければ妊娠28週目頃から「羊水量のピーク」に達します。具体的な量としては800ml前後です。以後、羊水の量は減少し500mlを切るくらいの量になるでしょう。

羊水の量には、それぞれの時期における適切な範囲があります。羊水過多や羊水過少は胎児のなんらかの異常を反映していることがあります。羊水の量が適切かどうかはママ自身では判断できませんが、定期的に健診を受けていれば、産婦人科医がチェックしています。
妊娠28週目に体内で起きる変化 
妊娠期間が進むにつれ、胎内では目まぐるしい変化が起こります。それだけでなく、ママの心身にも変化が生じるのです。ここでは妊娠28週目に起こる体の変化を詳しく見ていきましょう。
赤ちゃんの変化  
心臓、肺、腎臓、生殖器などの内臓機能がおおよそできあがり、中枢神経も発達する妊娠28週目、これらのほか体温調節機能も整ってくるなど、外で生きていくための発達がどんどん進む時期です。妊娠28週目には、早産となった場合の生存率が95%以上になります。できるだけ早産は避けるべきですが、発育具合としてはかなりのところまで進んでいることになります。
ママの変化
子宮の位置が高くなるにつれて、お腹のせり出しがより目立ち始めます。同時に、自分の足下が見づらくなるので、つまづきやすくなるリスクが増えてきます。舗装されていない道や夜道、あるいは階段などでは転倒の恐れが高まるので、細心の注意を払った行動が求められます。
妊娠28週目に必要なこと 毎月2回以上の健診…ちゃんと受けていますか
妊娠中は健康管理にことさら気を遣わなければなりません。これまで月1回のペースで健康診断を受けていたかと思いますが、妊娠7ヶ月目(妊娠24週目)からは「月2回以上の健診」を受けることになります。これにより、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、貧血などといった妊婦特有の病気の早期発見・指導・治療が可能となるのです。健診を増やすことについては医師から説明があったかと思いますが「忘れていた!」「知っていたけど行けていなかった!」ということがないようにしましょう。ちなみに、妊娠36週目以降は「毎週1回の健診」となります。

(*「すこやかな妊娠と出産のために」厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/boshi-hoken10/)
出産方法4つ
予定日が着実に近づいていますが、皆さんは「出産方法」について考えたことはありますか? 逆子など何らかの理由で「帝王切開手術が必要」と言われている場合には選択の余地はありませんが、近年では出産方法も多様化しており、ある程度選ぶことも可能です。以下、その一部をご紹介しましょう。

■ラマーズ法
「ヒッヒッフー」の呼吸法でお馴染みの出産方法です。世間の一般的な出産のイメージがこれですね。

■水中出産
浮力と温水の温かさによって、リラックスしながらの出産が期待できる方法です。姿勢の自由度が高いメリットがあるものの、感染症や緊急時に対応が遅くなるなどのリスクがあるため、実績と信頼のある病院で行う必要があります。

■無痛分娩
出産の痛みに大きな恐怖心を抱くママなら検討する価値がある出産方法かもしれません。麻酔による痛みの軽減をはかりながら分娩することで、負担の少ない分娩が期待できます。ただし熟練の産婦人科医、麻酔医やスタッフなどによって実施されることが必要です。

■ソフロロジー
音楽・呼吸法やイメージトレーニングによって出産時の負担軽を目指す方法です。分娩自体は通常の方法で行われるようです。訓練が主体となるため、ご希望の方は早めにソフロロジーが実施されている病院を見つける必要があります。特別な出産方法を希望する場合は、実績のある施設に早めに問い合わせするようにしましょう。
妊娠28週目に気をつけること
妊娠28週目はどんなことに気をつけておくべきでしょうか。最後に、注意点を確認していきましょう。
足下が見づらくなります
先ほど触れたように、お腹が大きくなるにしたがって足下が見づらくなります。外出時に不安を覚える場合は、パパや友達などと出かけるようにしましょう。ハイヒールや厚底ブーツなど、不安定な靴を履くことも避けるようにしてください。

危険は外だけでなく、家の中にもあります。特にバスルーム、階段は危険なので、手すりを持って動く方が安全です。この時期になって、今まで普通に使っていた階段が「実は滑りやすかった」と言うことに気づくこともあります。その場合は「滑り止めマット」を使用すると良いでしょう。
後期つわりが始まるママも
妊娠初期のつわりは「ホルモンバランスの変化」が主な原因と考えられています。ところが、妊娠後期にも、妊娠初期のつわりのような吐き気や気持ち悪さが襲うことがあり、「後期つわり」と呼ばれることがあります。

これは大きくなる子宮が内臓を圧迫することが主な原因で、吐き気のみならず、胃痛、胸やけが感じられることが多いです。対策は、初期のつわりと同様に、食べる回数を複数に分けたり、なるべく消化吸収の良いメニューにしたりなどの工夫をしてみましょう。出産間近になると子宮が下がってくるため、内臓への圧迫が軽減し、症状が改善してくる場合が多いです。後期つわりはずっと続くわけではないので、前向きに工夫してみてください。
まとめ
出産予定日まで残すところあと3ヶ月となりました。これから出産までの間に、赤ちゃんの体重は約2kg増加します。足、腰、背中への負担が増大し、辛い状態になるママもいるかと思いますが、かわいい我が子のためと思って頑張ってください。無理せず、辛いときは安静に過ごしましょう。


引用元:
【医師監修】妊娠28週目の「体の変化・ 必要なこと・注意点」(ニコニコニュース)