魚津市は、お産ができる地元医療機関の復活に向けて「市産婦人科クリニック(仮称)」基本構想策定委員会の初会合を十九日夜、市役所で開いた。産前、産後のケアなどが特色のクリニックを目指すことを確認した。二〇一八年度の施設整備、一九年度のオープンを目指す。 (伊東浩一)

策定委が初会合


 会合には、地元医師会や助産師会、一般公募の委員ら八人が出席。村椿晃市長が「産婦人科クリニックの実現にはいくつものハードルがあるが、市民、医療関係者、企業などの総力を結集してもう一度挑戦したい」とあいさつした。


 委員長には、同クリニックの常勤医を務めることが内定している岐阜県の高山赤十字病院母子医療センター長の中野隆氏を選出。関係機関と連携し、妊娠から出産、子育てまで切れ目のない支援ができるクリニックを目指すべきだとの意見が多数を占めた。今後、施設の詳細を検討する。


 市は、クリニックの病床数を十床前後、年間分娩(ぶんべん)数を百〜二百人と想定。正常分娩を基本に帝王切開にも対応できるようにする。ただ、開院には、中野氏を含めて常勤の産婦人科医二人と、常勤か非常勤かは未定だが、小児科医一人を最低でも確保する必要があり、中野氏の人脈を通じて医師を探している。


 市内では、〇六年にお産ができる医療機関がゼロになった。市内の出生数は年間約三百人に上るが、現在は、近隣の黒部市民病院などで出産しており、村椿市長は、昨年四月の市長選で産婦人科クリニックの地元開設を公約に掲げて当選した。


引用元:
魚津の産婦人科 19年度開業目標 産前・産後ケア特色に(中日新聞)