Q:変な質問でごめんなさい。男の人って、人工授精や体外受精の際に行う“採精”のとき、何を考えてしてるんですか? 私も不妊治療をやってるんですが、協力してもらってるダンナにこんなことはもちろん聞けず……。すごく気になるので、教えてください!

もしも僕が池上彰ならば、こう言うでしょう。

「奥さん……いい質問ですね」と。

この質問をしたくなる気持ち、わかります。

「採精」と難しい言葉を使ってますが、やってることは結局“ひとりH”ですからね。我が子を授かろうとする神聖な治療のなか、オマエはどんな気持ちでひぃこらやってるんだと。

採精に協力してもらってるダンナにこんなこと聞けるはずもありませんし、聞いたところで「はあ?」と返されて終わりでしょう。

そこで今回は、貴方の知らない採精の世界をご紹介します!
まだ見ぬベビーのために!

さて、採精する当の男性の気分ですが、そりゃあ忍びないというか切ないというか申し訳ないというか、とにかく複雑な気分で行っているのです。

本来、性というのは闇のなかで誰にも知られることなく愉しむもの。

それを「さあ、このコップに出して来い!」と言われるのですから、一瞬ひるみます。しかもそれを奥さんから告げられるわけで、阿藤快ならずとも「なんだかなあ」と言いたくもなります。

しかし「まだ見ぬベビーのために!」という夢を前にしてはそんなヌルイことも言ってられません。男たるもの、気持ちと心を立たせるのみです。

そしていざ採精となるのですが、ここで悩みの種となるのが“オカズ選び”です。

ところで採精のための「オカズ」には、一体どのジャンルを選べば適切なのか…

442593799出典:https://www.shutterstock.com

採精という行為は人工授精や体外受精のためのものです。まだ見ぬベビーと会うための手段です。つまり、ひとりHとはいえ神聖な行為なわけです。

「そんなときにガッツリと自分の癖(へき)を反映したオカズを用意していいわけがない!」と僕は勝手に考えてしまったわけです
アダルトビデオには、それこそ多種多様なジャンルがあります。例えば僕が「女王様的な人にムチをバシバシやられる」系の趣味があったとしましょう。いや奥さん、あくまでも例えですって!

で、そんな趣味があったとしても、そんなDVDをチョイスしていいのでしょうか? いいいいいや、ダメです! なぜなら、しつこいですがひとりHとはいえ神聖な行為。つまり、癖が薄ければ薄いほど神聖な行為に相応しいわけで、ムチをビッシビシな映像などもっての外なのであります。

一方、癖が薄いAVの代表格に“巨乳モノ”というジャンルがあります。巷では「おっぱい星人」などとライトに呼ばれることもあり、癖としてはだいぶ薄いでしょう。

しかしウチの奥さんは「アタシ、おっぱい無いからー」と、グラマーでないことを冗談交じりに嘆いていました。そんな奥さんとの子を宿さんとしようとするためのアイテムが“巨乳モノ”って。僕は何だか奥さんを裏切っているような感覚になり、そのDVDも棚に戻しました。

バカバカしいかもしれませんが、男も悩みながら努力しています

じゃあ、どんなジャンルならアリなのか?

そこで思いついたのが“素人モノ”です。男優さんが街でナンパした素人女性とゴチョゴチョ……というジャンル、これなら癖もクソもないだろう。
が、しかしここでまた思うのです。

プロであるAV女優のお世話になるならまだしも、一般女性のお世話になるなんて、これこそ奥さんへの裏切り、ある種の浮気といえないだろうか!? う〜ん、これも却下!

このように採精のオカズひとつ取っても、男は馬鹿バカしい苦悩をしておるわけです。そしてようやく果てたとしても、一滴でも多くのしずくを提供したい。

医学的には量など必要ないのかもしれないが、量があればそれだけ元気な精子が発見される可能性を信じ、自身を握りしめ、こう搾り取るわけですよ。弁当に付いてきたしょう油パックを一滴残らず搾り取るように、終わりかけの歯磨き粉チューブから最後の「にゅっ」を勝ち取るように。



男はいつも馬鹿で、ときに方向違いで懸命に努力します。僕らにはこんなことしかできませんが、それでも愛する妻とまだ見ぬベビーのため、妊活をやっているのです。


引用元:
貴女の知らない「採精」の世界(It Mama)