蜂蜜などが含む菌原因 腸で毒素増殖

 なるほドリ 生後6カ月の男児が、蜂蜜(はちみつ)を混ぜたジュースを飲んで死亡したというニュースを見たよ。なぜ蜂蜜が危険(きけん)なの?


毎日新聞記者 ボツリヌス菌が原因の「乳児ボツリヌス症」ですね。この菌は土壌(どじょう)のほか、井戸水(いどみず)、川、海、植物など自然界に広くいます。ですから、土で育つ野菜、川や海で取れる魚介類(ぎょかいるい)にも菌が付いていることがあります。蜂が集める花の蜜や花粉(かふん)に付着(ふちゃく)していれば、蜂蜜にも混ざるわけです。

 Q 蜂蜜以外でも危ないものがあるの?

 A 厚生労働省の調査では、発酵(はっこう)させて作るなれずし、魚肉練り製品、からしレンコンなどを食べた大人が食中毒を起こしています。製品にもよりますが、市販の蜂蜜では最大5%程度に菌が見つかっています。

 Q 乳児の発症は少ないのかな。

 A 乳児が食中毒で死亡したのは今回が初めてですが、1999年以降では「呼吸困難になった」「全身脱力」など16例の報告(厚労省調べ)があります。大人の場合、ボツリヌス菌やその胞子(ほうし)みたいな芽胞(がほう)が腸に入っても、腸内細菌群が整っているので繁殖(はんしょく)を抑えられますが、ミルクしか飲まない乳児は腸内環境が未発達で、ボツリヌス菌が増殖して毒素が増えてしまうのです。

 Q 野菜は大丈夫?

 A 自宅で作った生の野菜ジュースやコーンシロップも与えてはいけません。芽胞は120度で4分以上加熱しないと死にません。野菜を食べる場合は、加圧加熱殺菌したベビーフードや缶詰を買うようにしてください。

 Q 買う時は、ちゃんと表示を見ないとね。

 A 市販されている蜂蜜関連の商品の表示はさまざまです。「生モノですから、乳児には与えないでください」との表示もありますが、これだと加熱すれば安全と勘違いしてしまいますよね。逆に警告(けいこく)表示が何もない商品もあります。正しい表示の義務づけも今後の検討課題です。(生活報道部)


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引用元:
乳児ボツリヌス症、なぜ発症?=回答・小島正美 (毎日新聞)