佐賀県は今月から、居住地以外での医療機関で子宮がん検診を受けられる体制を整えた。「出産したかかりつけ医療機関」や「職場近く」で受診できるようにすることで受診率向上を図る。早期発見・早期治療につなげ、全国平均よりも高い死亡率を下げる狙い。

 県健康増進課によると、佐賀県の子宮頸(けい)がんの死亡率(2011〜15年)は人口10万人当たり7・9人から13・9人。全国は9・4人から10・0人で高い傾向にある。

 県内市町では20歳以上の女性を対象に子宮がん検診をしている。これまでほとんどの市町で住所地の医療機関でしか検診を受けられなかった。

 子宮がんの検診率は全体で約50%。毎年受ける人がいる一方で、検診機会を逃し続けてきた人は症状が悪化してから受診するため、死亡率が高くなっている。特に子宮頸(けい)がんは、出産に適した20代後半から40代に多く、若年層に対する個別検診の充実が課題となっていた。健康増進課は「子宮頸がんは早期に発見し治療することで治る。家事や仕事の隙間の時間を見いだし、ぜひ、受診してほしい」と呼び掛ける。

 県内の対象医療機関38施設中、33施設で広域検診が可能になる。自己負担額や予約方法は市町ごとに異なる。


引用元:
子宮がん検診 居住地外での受診もOKに(佐賀新聞)