春になると子どもを連れて外へのお出かけも増えてきますよね。

そこで気を付けたいのが子どもの交通事故です。

今回は、事故から子どもを守るための対策と、保育園のお散歩事情を元保育園園長の筆者がお伝えします。
1歳以上の死亡原因の多くが「交通事故」 5〜9歳でなんと5割…!

内閣府の『平成27年版 子ども・若者白書(全体版)』によると、1歳から29歳まで、死亡事故の原因のトップはいずれも「交通事故」であり、1〜4歳は全体の29.4%、5〜9歳のなかではなんと全体の50%を占めます。

親の目の前で交通事故に遭ってしまうという悲劇も少なくありません。

傍にいれば安心と思いがちですが、一歩外に出たら油断は禁物です。



子どもが理解できる言葉で「繰り返し伝える」ことが重要

幼児はなぜ交通事故に遭いやすいのでしょうか。

運動機能の未熟さや、危険予測がまだできないなどの理由がありますが、もう1つ大きな特徴があります。

それは、“何かに夢中になっていると周りが見えなくなってしまいやすい”ということです。

子どもは大人のように器用ではないため、2つ同時に何かをすることが苦手です。

そのため何かに夢中になってしまうと、わかっているはずの交通ルールも忘れてしまうのです。

「ボールを追いかけることに夢中になり、道路へ飛び出す」というのがその典型です。

このようなことが起こらないようにするためには、大人が‟守らなければならないこと”を繰り返し何度も伝えることです。



ポイントは“伝え方”です。

小学生くらいの子どもは「危ないから道路には絶対に出ないこと」と言われて理解ができます。

しかし、それより小さな子どもには「危ない」と言っても、なぜ危ないのかを理解できていないことがあります。

「もしも車にぶつかったら、怪我をして外で遊べなくなるから、道路には絶対に出ないこと」など、子どもが理解できるような言い方で丁寧に話してあげましょう。



保育園の子どもたちは「なぜ交通ルールを守れる」のか?

出典:https://www.shutterstock.com/

街を歩いていると、列になって歩いている保育園の子どもたちを見かけることがありますよね。

まだ2歳くらいの子どもがお友だち同士手をつないで歩いている姿は、ママたちからすると驚きの光景です。
時には「○○ちゃん、線からはみ出したらダメだよ!」など、子ども同士で注意し合うこともあります。

これだけしっかりしているのは、小さなころから常に実践で交通ルールを学んでいること、集団行動に慣れているからということが大きいでしょう。



また、保育士さんたちは事前に行先までのルートを確認して危険な個所を把握するなど、事故を未然に防ぐための対策をしています。

春になって暖かさを感じ、つい親も子も開放的な気分になりがちですよね。

ですが、外に出たら家の中とは違って危険がたくさん潜んでいることも常に頭の片隅に置きながら、春のお出かけを楽しみましょう。


引用元:
1歳以上の死亡原因トップ「交通事故」を防ぐための注意事項(It Mama)