女性にとって妊娠出産とは、待ち望んで迎える人もいれば、授かり婚もあるように、思ってもいないタイミングで迎える人もいます。

そんな中、妊娠時期、出産後の精神的に不安定な状態を“マタニティブルー”といいます。

そんなマタニティブルーですが、一般的にホルモンの変化と言われていますが、本当にそれだけなのでしょうか?

元看護師で、長女を重症仮死で出産したマタニティケアの講師でもある筆者がマタニティブルーについてお話をします。
マタニティブルーに陥りやすい女性のタイプ


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マタニティブルーとは妊娠期だけだと捉えられがちですが、妊娠によるホルモンの影響を受けていると言われており、産後にも症状が出ることもあり、産後うつの症状と見分けることが必要です。

筆者自身、1人目の妊娠初期にマタハラを経験し、

「妊娠しているからと言って、周りに気を使わせるな」

など言われたことがありました。

妊娠初期は流産の確率も高く、それと同時につわりの症状が出てくることもあり、周りのサポートがとても大切な時期です。

それは家庭環境だけでなく、職場環境も含め少しでも過ごしやすい環境作りが必要ですが、マタニティマークをつけていても、都心では席を譲ってもらえないことも多く、決して日本では妊婦さんにとって過ごしやすい環境だとは言えません。

実際、筆者がマタニティマークをつけていても、お腹が目立ってくるまでは席を譲ってもらったのは外国人の方だけでした。

そんな環境の中、必死に自分でがんばろうとする女性ほど、マタニティブルーに陥りやすいケースが多いのです。
妊娠初期は妊娠を喜べない人が多い


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妊娠すると、ホルモンの状況としては黄体期が持続するので高温期が続きます。

PMS症候群がある方は、その症状が持続しているような感覚がある人もいるかもしれません。

身体自身が、妊娠を継続するために高温期になっているので、疲れやすく身体のだるさ、眠たさを感じる妊婦さんも多いと思います。

しかしそんなホルモンの変化だけでなく、出産年齢が上がっていく中、流産の確率が上がるという情報が多く取り上げられていることで、妊娠初期は手放しに妊娠を喜べずいる方が多いのも事実です。

休みたいと思っている体に対して、心は不安でいっぱいの人も多いのではないでしょうか。



夫婦関係を悪化させないためには?

夫婦で待ち望んだ妊娠であれば、妊娠は夫婦でとっても嬉しい出来事だと思いますが、必ずしもそうだとは限りません。

お互いに余裕がなかったり、その時期に待ち望んでいた妊娠でないケースもあるかもしれません。

ただ女性にとって、妊娠は大きな身体の変化が起きている出来事であり不安も大きく、夫に優しく寄り添って欲しいものです。

「妊娠しているから仕方ない」「ホルモンが影響しているから、不安定になるんだよ」

など理屈で言葉をかけられると、どこにも逃げ場がないように感じてしまう女性も多いはず。

身体の仕組みが違うから分からないことであったとしても、常に夫には一番の味方であって欲しいのです。

男性は理論的に物事を捉えがちですが、女性は感情に寄り添って欲しい生き物なので、いつでも労いの言葉を男性は妊娠している妻にかけてあげると、妊娠中の不安も乗り越えていけるのかもしれません。



いかがでしたか?

男女の違いは、身体も心の面でも違うものですが、来てくれた赤ちゃんは二人にとって大切な命です。

それを忘れることなく、お互いを思う気持ちを持って妊娠、出産と大切な二人の時間を過ごし、もしマタニティブルーになったとしても、不安である自分を受け止めた上で夫婦で乗り越えられたらいいですね。




引用元:
「妊娠を喜べない…」マタニティブルーに陥りやすい女性のタイプ(It Mama)