出産時に赤ちゃんが重い脳性まひになった場合に補償金を支払う「産科医療補償制度」の専門委員会は、子宮から胎盤が剥がれる「常位胎盤早期剥離」を起こし胎児に酸素が十分供給されなくなっていたにもかかわらず、必要な処置が行われていなかったケースが全国で11件あったとする報告書をまとめました。委員会は、妊娠後期の腹痛の対応に注意するよう医療機関に呼びかけています。




この調査は、赤ちゃんが出産時に重い脳性まひになった場合に補償金を支払う「産科医療補償制度」の専門委員会が、平成21年からの5年間に赤ちゃんが早産で生まれ脳性まひになった357のケースを対象に行ったものです。

それによりますと、子宮から胎盤が剥がれ胎児に酸素などが十分供給されなくなる「常位胎盤早期剥離」になっていたにもかかわらず、切迫早産と診断され症状を悪化させるおそれのある子宮収縮抑制薬の投与を始めていたケースが11件あったということです。

常位胎盤早期剥離の初期症状と切迫早産は似ていますが、学会のガイドラインは、心拍に異常のある場合には胎盤の剥離を疑って詳しい検査を行うよう求めています。

分析を行った池ノ上克委員長は「経過を見れば、もう少し早い段階で常位胎盤早期剥離と診断できたケースだ。妊娠後期の腹痛には、こうしたケースがあることを十分認識し医療機関は対応に十分注意してほしい」と呼びかけています。


引用元:
脳性まひ 胎盤剥離で必要な処置行われず 5年間で11件(NHK)