「1人でできる子になる『テキトー母さん流』子育てのコツ」の著者の立石美津子が、ママ達の育児の素朴な疑問に応えるQ&A連載、【テキトー母さん流☆子育てのツボ!】をお伝えします。

第48回は『片付けができないのですが、どうすればいいのですか。』の疑問にお応えしましたが、第49回のテーマはこちら。

テキトーQ&A



おっせかいおばさんの善意の押し付け!?

子どもを3人も4人も育てた、50歳をすぎたベテランママから、こんなふうに言われたことはありませんか。

「お母さんなんだから、ちゃんとしつけないとダメでしょ」

「お母さんなんだから、もっとしっかりしないとダメでしょ」

「お母さんなんだから、もっと強くならないとダメでしょ」

でも、よく考えてみると子どもが自分のお腹からでてきた瞬間から「○○さん」から「お母さん」また「○○ちゃんママ」なんて呼ばれたりします。

確かにそれまではママではなかったのです でも、子どもが5ヶ月だったら親になってまだ0歳5ヶ月、1歳だったらママになってまだ1年しか経過していません。

3歳児のママは3歳で、小学1年生のママは小学校1年生です。子どもと一緒に親として経験を積んで成長いくのです。

子育てをはるか昔に終えてしまって、しかも3人も4人も育て上げた肝っ玉母さんのような年配のおばさんに、「お母さんなんだから……」と注意されると、ムッとすることもありますよね。

しかし、そこはぐっとこらえて、口では「ありがとうございます。気を付けます」とだけ返しておき、心の中で「余計なお世話だわ、でも親切心で言ってくれているんだから気にしない、気にしない」と取り合わないようにしましょう。

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(C)あべゆみこ

想像以上に過酷な「母」の仕事

子どもが生まれると、途端に自分のペースでことが運ばなくなります。

ママがご飯を食べていたらおっぱいを欲しがり泣き叫び、皿洗いをしていても子どもが騒げば中断しなくてはなりません。

数分で済むことが、倍以上時間がかかります。

朝も好きなだけ寝ていることなんかできず、夜中も「ママ、おしっこ」と起こされます。

心身疲れている状態で“強くなる”なんてことは土台無理なことですよね。

だから「お母さんになったんだから、こんな弱音を吐いてはダメだわ」なんて思わないことです。

しんどい時は「疲れた」と叫び、泣きたい時は泣いてもいいんです。

ただし、子どもの前でそれをやると、子どもは親の不安定な感情を察して不安になりますので、子どものいないところで感情をぶつけましょう。

たまには子どもを一時保育や誰かに預けて趣味の習い事をしたり、近くの喫茶店に行って読書するなどストレス発散の場を持つようにしましょう。

そうすることで、心に負担がかかることなく長く続く子育てをこなしていくことができますよ。

ママだってまだお母さんになりきれていない一人の人間です。

「強くならねば!」なんて勇み立つ必要はまったくないですよ。


引用元:
【テキトー母さん流☆子育てのツボ!】#49  お母さんなんだから強くならないとだめですか?(It Mama)