政府が昨年4月に始めた「企業主導型保育事業」の制度を活用し、保育所などを社内に整備する動きが県内にも広がりつつある。内閣府によると、県内では2月までに7カ所への助成が決まり、今夏までに運営が順次始まる。従業員には「子供の近くで安心して働ける」と好評で、企業側も「会社のイメージがアップし、女性の人材確保につながる」としており、女性の就業を後押しする効果が現れ始めている。
この制度では企業や病院などは自治体に届ければ保育施設を設置できる。認可外に当たるものの、一定の基準を満たせば運営費の4分の3が助成される。地域の児童の受け入れは任意。
県内の助成第1号は、総合物流会社のマルソーが三条市月岡の本社敷地内に2月に設けた託児所「月岡わくわくちびっこ園」だ。木造平屋、延べ床面積は約120平方メートルで、総工費は約4300万円。保育室や医務室、調理室を備え、今春には園庭も整える。運営管理は同社の人材サービス子会社、ファースト・ブレインに委託した。
定員は0〜5歳児12人で、保育士3人と調理師1人が常勤。グループ社員の子供7人と社員以外の子供2人を月〜土曜の午前7時半から午後6時半まで預かっている。保育料は社員が子供1人当たり月5千円。
3人の子供のうち0歳と1歳の2人を預けている女性の事務職員(26)は「仕事の合間に授乳したり様子を見たりできるので安心。子供も親が近くにいると感じて、落ち着いて楽しんでいる」と話した。
同社グループでは同様の託児所を新潟市西蒲区の物流センターに今夏設けるほか、さらに県内各地に広げていく計画という。ファースト・ブレインの五十嵐徹常務は「従業員の表情が明るくなり、企業説明会でも関心を持つ女性が増えたようだ」と効果を語る。
一方、医療法人社団有心会が運営する新発田市金谷の有田病院では「あけぼの保育園」を4月に敷地内に設ける。定員は0〜2歳児10人。このうち4人は地域枠として従業員以外の子供も受け入れる。保育士は4人の予定。
新発田市こども課によると、同市岡田の新発田食品工業団地など2カ所でも導入の動きがあるという。「市内全域で働きやすい職場環境が整備され、子育てしやすいまちとなることに期待している」(二階堂馨市長)として、市としてもバックアップする構えだ。
引用元:
広がる企業主導型保育 「安心できる」女性の就業後押し 新潟 (産経新聞)