親が育てられない子どもを匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」。「マナ助産院」(神戸市北区、永原郁子院長)に国内2カ所目が設置される計画が明らかになってから、1カ月になる。当初予定していた「ポスト型」は医師不在の問題で一旦先送りされることになり、代替策として24時間態勢でスタッフが対応する「面談型ゆりかご」の検討を始めた。早ければ秋にもスタートさせる。
「ゆりかご」は、ドイツの事例にならい、2007年に慈恵病院(熊本市)が日本で初めて設置した。病院の一角にある扉を開けて、ベッドに赤ちゃんを置く。
関西では医師らでつくる団体「こうのとりのゆりかごin関西」(大阪府箕面市)が昨年9月、大阪、京都、兵庫各府県での設置を目指して発足。今年2月9日の理事会で同助産院での設置を決めた。しかし、神戸市などの指摘で、医師がいない助産院での設置は預け入れられた子どもの診療などの面で医師法に抵触する恐れがあることが分かり、対応を検討していた。
永原院長によると、計画では慈恵病院のポスト型のような子どもだけを受け入れる設備は置かず、助産院のスタッフルームを相談者が24時間訪問できる個室に改装する。専用の通り道も設ける。新たに産婦人科医と顧問契約を結んで包括的な指示を仰ぐほか、必要な場合は医療機関に搬送する。
6月に開かれる団体の理事会で承認されれば、電話相談と合わせ9月の開始を目指す。完全な匿名性は維持できないが、相談者の状態を把握できるため、「安易な預け入れ」への懸念は減るとみている。
また、同助産院の隣接地を購入し、行き場のない妊婦が出産まで生活ができる施設の建設も検討している。
永原院長は「今も相談に行こうと考えているお母さんがいるかもしれない。追い詰められている人たちを助けることを諦めるわけにはいかない」と話す。
神戸市は面談型について「24時間の相談業務に関しては構わない。ただ、子どもが置いて行かれてしまう場合、児童相談所に連絡する態勢を取ってほしい」としている。
引用元:
<赤ちゃんポスト>神戸は面談型へ スタッフ24時間常駐(毎日新聞)