妊婦が感染すると赤ちゃんに障害が出る可能性のある「先天性風疹症候群(CRS)」をなくすため、日本産婦人科医会は2月4日を「風疹の日」と定め、「風疹ゼロプロジェクト」を立ち上げた。


 先月25日に、同会の関係者らが厚生労働省で会見して発表。2020年の東京五輪・パラリンピックまでに国内での風疹ゼロを目指す。免疫のない人が多い30〜50代の男性や、流行地への渡航予定がある人たちに対しHPなどで予防接種を呼び掛ける。


 CRSは、女性が妊娠初期に風疹ウイルスに感染することで、赤ちゃんに難聴や心疾患などの障害が出る病気。風疹が流行した13年は、国内で約1万4000人の患者が出て、12〜14年には45人のCRSの赤ちゃんが生まれた。同会の木下勝之会長は「五輪時に風疹が問題になる可能性もある。特に、自分たちには関係ないと思いがちな男性に向けて周知を徹底し、風疹を撲滅したい」と強調した。


 会見にはCRSの患者家族会「風疹をなくそうの会『hand in hand』」の共同代表で、01年に18歳の娘の妙子さんをCRSで亡くした可児(かに)佳代さん(62)=岐阜市=も出席。「風疹がはやらないように予防接種をして、未来の命を守ってください」と訴えた。


 風疹が流行すると、人工妊娠中絶の増加も懸念される。同会メンバーの大畑茂子さん(50)=大阪府守口市=は約20年前、妊娠14週で風疹にかかり医師から中絶を勧められたという。それでも大畑さんは出産することを選び、三女(19)は片耳に軽度難聴の障害が出たものの順調に成長した。「妊娠中は『風疹にさえかからなければ』と自分を責めた。同じような悲しい思いをする妊婦さんが出ないように、風疹の日ができたことをきっかけに、さらに啓発に力を入れていきたい」と話していた。


引用元:
2月4日は風疹の日 プロジェクト設立「20年には感染0に」(東京新聞)