生理中になぜか急に下痢などでお腹をくだした…なんて経験をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

生理前には便秘に悩んでいることが多いのに、生理が始まると急に下痢になってしまうという女性は、結構多いのではないでしょうか?

今回は生理中に下痢になる原因、注意すべき点、下痢の対処方法を医師に解説していただきました。

生理中に下痢になってしまう原因



「プロスタグランジン」というホルモンが原因

生理前の便秘同様、生理中の下痢や軟便もホルモンが関係しております。

生理が始まると、便秘を引き起こしていたプロゲステロンは少なくなりますが、同時に子宮を収縮させる働きを持つホルモンとして知られている
「プロスタグランジン」が分泌されることによって、腸が刺激され、下痢を起こしやすくなります。

また、生理中は痛みがあったり、何となく気持ちが落ち着かないということも多いので、こういったメンタル面も生理中の下痢に影響しているのではないかと考えられます。

生理中の下痢の症状の特徴


主にプロスタグランジンの作用などによって腸が活発に蠕動運動を起こすことによっておこる下痢のため、通常の例えば水分を摂りすぎたりお腹を冷やしたりしたときの下痢と、形状的には変わりがないと考えられます。

ただ、生理前の便秘の後で起こる場合が多いことから、最初は便の量が多かったりして驚くケースもあるかもしれません。

生理中に下痢になった場合に併発する体の不調


生理中には下痢に加えて、生理痛として有名な下腹部痛やだるさのほかに、イライラ感や憂鬱感といった精神的な症状などが出ることがあります。

生理中の下痢の際、注意すること


■ お腹を冷やさない
■ 辛い物、極端に脂っこいものなど、胃腸に刺激の強い食べ物を避ける
■ 氷の入った飲み物やアイスクリームなど冷たい飲食物を避ける
■ コーヒーや緑茶などカフェインも控えめにする
■ 安静にして過ごす

生理中に下痢がある場合に考えられる疾患はある?


生理痛のみ下痢があるのであれば、特に異常とは言えないと考えられます。

ただ、下痢の有無を問わず生理痛があまりにも強い、だんだんひどくなるといった場合には子宮内膜症などを疑う必要があります。

生理中の下痢は予防できる?


刺激物を避けたり、冷えや過労を防ぐことが、下痢を予防することに役立つと考えられますが、何かを行うことで生理中の下痢を完全に予防することはできません。

生理中に下痢になってしまった場合の対処法


お腹を温め、安静にすること、また場合によっては下痢を抑える薬などを服用することが挙げられます。

生理中の下痢止め薬について

生理痛のために飲んでいるお薬の種類、下剤の種類などにもよりますが、服用できる下痢止めがあることが多いので、医師や薬剤師に相談しましょう。

最後に医師から一言


生理中の下痢は大変ですが、ホルモンバランスの関係で仕方がないこともあります。

生理中は少し仕事などもペースダウンして穏やかに過ごしましょう。

(監修:Doctors Me 医師)


引用元:
生理中に下痢になりやすいのはなぜ? 原因と対処法を医師が教えます!(ガジェット通信)