北海道森町の製材会社と札幌市立大などが連携し、道産木材を活用した病室用内装づくりに乗り出した。森林資源の地産地消と同時に、木の柔らかい手触りや香りで患者に安らぎを感じてもらうのが狙い。木材は病室の内装用にはあまり使われておらず、道産材の利用拡大につながるか注目される。【藤渕志保】
道渡島総合振興局林務課によると、道内の森林面積は554万ヘクタール。うちトドマツなどの人工林が3割近い149万ヘクタールを占め、今後10年程度で伐採に適した樹齢50年を次々に迎える。しかし人口減もあって住宅向け需要が減少しており、新たな用途の開拓が必要となっていた。
このため森町の製材業「ハルキ」が、病室の内装に道南スギなど地元木材を使う試みに約2年前から着手した。これまでは、血液や薬品が飛び散ることによる衛生面などが懸念され、使用が控えられていたというが、道立総合研究機構(道総研)の検証で問題はないことを確認。札幌市立大も協力して実用化一歩前までこぎ着けた。
昨年12月から、函館中央病院(函館市)の外科病棟病室で開発した木材内装を試験導入し、入院患者や看護師の視点で使い勝手や効果を検証してもらった。三橋鈴代看護部長は「病室は療養や生活の場でもあり、木の香りに落ち着きを感じるなど患者からはおおむね好評だった」と話す。今月28日には札幌市内で発表会もあり、「木のぬくもりで病院の無機質な印象が変わる」「健康的な気持ちになれそう」と好評だった。
ハルキが開発した病室内装は組み立て式で、1日で設置が完了するのが特徴。同社の鈴木正樹企画・開発室長は「コスト削減や衛生面での配慮をさらに工夫するなどして、来年度には一般病院でも導入できるよう実用化を目指したい」と意気込んでいる。
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引用元:
木の香りで安らぎを 道産木材使った病室好評 森町の業者と札幌市大が連携 (毎日新聞)