英歌手のジョージ・マイケル(享年53)が、自然妊娠できずに悩んでいた英国在住の夫婦のことをTVで知り、体外受精費用を内緒で肩代わりしていたことが分かった。

マイケルが先月25日に亡くなって以来、その控えめな気前の良さが相次いで伝えられており、3日にはジョー・メイドメントという女性が娘のことでマイケルさんに感謝しなければならないと明かした。2010年に英TV番組「ディス・モーニング」で不妊の苦しみを打ち明けた後、こっそり治療費を肩代わりしてくれたのがマイケルさんだったからだ。

2日に同番組に再出演したメイドメントは、名乗らずに支払いをしてくれた人が一体誰なのか最初は分からなかったと説明。マイケルのパーソナルアシスタントは寄贈者が「1回の体外受精治療を受けられるお金をあなたに寄付したいと思っているビジネスマン」としか語らなかったからだ。

「最初は信じられませんでした」とメイドメントは説明した。「そのために出演したわけではなく、同じ立場の他の人たちの役に立ちたかっただけなので、返事をするのに数日もかかりました。でも、この匿名の男性はそれを望んでいると(アシスタントが)言ったので、お受けすることにしたんです」

残念ながらメイドメントは最初の体外受精で流産を経験。すると匿名の支援者から花束を贈られたという。しかし2012年にようやく待望の第1子女児ベッツィちゃんを授かり、母親になる努力に資金を提供してくれた人の正体を知ったという。

「ベッツィと一緒に家に帰ってから数日後、たくさんのお祝いのカードや花束が届いたんです。その大きな花束にはカードが添えられていて、こう書かれていました。『お2人におめでとう。ベッツィにたくさんの愛を。ミシェルとジョージ・マイケル(または名無し)より』と。私と夫はそれを信じるまでに何百回も読み返しました」

メイドメントと夫はごく親しい人たちにしかこの驚きのニュースを伝えていなかったが、マイケルの急死を知り、関係者に連絡をとって「奇跡の子」の話を語ってもいいという許可をもらった。

メイドメントは娘が命の恩人に会うチャンスがなくなったことを残念に思っているが、近い将来、大物歌手だった恩人のことをベッツィちゃんに教えるつもりだ。

「ベッツィはもう4歳半です。直接お礼を言ったり、娘を紹介したりすることができなくなってしまったので、(マイケルさんの死を)聞いたときはとても悲しかった。ベッツィが大きくなったら彼のことをすべて教えるつもりです」とメイドメントは締めくくった。

ポップデュオ「ワム!」で活動したマイケルは12月25日、英オックスフォードシャーの自宅で心不全を起こしたとみられ、睡眠中に息を引き取った。しかし検視では死因が「特定できなかった」ため、当局はさらに検査を続ける方針だ。


引用元:
故ジョージ・マイケル、不妊症の夫婦の体外受精費用を肩代わりしていたことが判明(TVグルーヴ・ドット・コム)